長与千種が来年3月リング復帰
クラッシュ・ギャルズで1980年代の女子プロレスブームを牽引した長与千種が2度目の復活を果たす。
長与千種プロデュースによる女子プロレスのイベント『That’s 女子プロレス』(2014年3月22日、東京・大田区総合体育館)の開催発表記者会見が11日、東京都内で開催された。
同イベントは長与の後輩レスラー・KAORUの復帰戦をきっかけに企画されたもの。KAORUは3年前に試合中に右かかとを負傷。救急搬送で手術を受けたが、その手術時に感染症になり骨髄炎を併発。一時は再起が危ぶまれた。しかし不屈の精神でケガと病を克服。ドクターからも復帰のGOサインが出て、今回の復帰となった。
開催にあたっては長与がさまざまな選手に参戦交渉。女子プロレスの古き良き時代から現在を綴るこのイベントには28人の女子レスラーが出場する予定となっている。
メーンではKAORUの希望もあって、神取忍(LLPW−X)、里村明衣子(仙台ガールズ)、X 組vs KAORU(フリー)、井上貴子(LLPW−X)、浜田文子(ZABUN)組の一戦が実現することとなった。
この日の会見にはKAORU、神取、井上貴が姿を見せた。井上貴はKAORUの欠場前はタッグを組んで活躍していたとあって「もう一度タッグを組みたいと思っていた」と復帰を喜んだ。KAORUは「ケガをしてから毎日、死ぬことしか考えない日々が続いた」と闘病生活を振り返る。しかしそんななかで長与や神取に掛けられた言葉で勇気づけられたエピソードを明かした。対戦相手に指名された神取は「復帰まで長かったと思う。KAORUの気持ちを受け止めたい」と語った。
続いては第1試合に出場するダンプ松本とブル中野の極悪同盟と悪党レフェリーの阿部四郎が登場。この試合は「古き良き時代をもう一度」(長与)というテーマで組まれたもの。6人タッグながらこの日の段階ではダンプ以外はXとして発表されていた。
Xについて「現在、各団体にオファー中」と長与が発表すると、入場時から不機嫌だったダンプが「俺たちの相手は自分で決める」と長与につっかかる。「今、各団体にオファー中だから…」と長与が説明するや、現役時代さながらに切れたダンプが「何プロデューサー気取ってんだ。お前が出ろ」と竹刀で長与をメッタ打ち。試合に関しては出場を決め兼ねていたブルも「こんな豪華なメンバーを呼ぶんだったら、もちろん試合をしてほしい」と長与に「お前が試合をするなら、私もリングに上がる」と言わんばかりの迫力で詰め寄った。当初は「歌のコーナーでイベントを盛り上げる」と語っていた長与も2人の挑発についに観念。「分かった。お前の相手務めてやる」とリング復帰を決断した。
なお今大会では会場の一部にレモネードスタンドを設置し、小児ガン、希少ガンの募金活動に協力する。これは「NPO法人 キャンサーネットジャパン」の活動に賛同した長与の考えによるもの。
また小学生までの子供とハンディキャップを持つお客さんは入場無料となる。