複合個人ノーマルヒルで渡部暁が銀メダル
第6日の12日(日本時間13日)、ノルディックスキー複合の個人ノーマルヒル(NH)で、日本のエース渡部暁斗が銀メダルを獲得した。メダルは今大会日本勢3人目。
渡部暁は前半飛躍で100.5メートルを飛び2位につける。後半距離(10キロ)では1.5キロ手前で先頭のフレンツェルに追い付き並走。残り1キロ手前でロングスパートに打って出たが、引き離せず、最後は緩い下り坂で仕掛けたフレンツェルに一気にかわされた。
複合個人のメダルは1994年リレハンメル五輪での河野孝典の銀メダル以来、20年ぶり。
渡部は昨季の世界選手権では4位が3回。遠く望むだけだったメダルを手中に収め、「すごくうれしい。金を狙って勝負したが、そこは実力不足。力は出し切れた」。冷静な口調の中にも充実感がにじんだ。
長野県白馬高校時代に初出場した2006年のトリノ五輪は「楽しんだけど得たものはなかった」という。早大時代の前回10年バンクーバー五輪は、ワールドカップ(W杯)の表彰台にも乗るなど期待が高まりつつある時期だったが、メダルには届かなかった。
そしてソチ。2シーズン前にW杯で4勝を挙げて個人総合2位。昨季は同3位。実力を備え自然体で臨んだ結果の銀メダルだった。