極限の愛を描く『FLAMENCO 曽根崎心中』再演

 近松門左衛門の「曽根崎心中」を阿木耀子作詞、宇崎竜童作曲による楽曲で、フラメンコのリズムに乗せて歌い踊る舞踊劇として生まれた「FLAMENCO曽根崎心中」。2001年の初演から、見る者の心を揺さぶり続けていた同舞台が、新キャストを迎え再演される。
宇崎「新キャストとして主役の徳兵衛の歌をやる人を探していたときに、スタッフが集めていた資料の中から阿木が“ちょっとこれ聞いて”って1枚のCDを差し出してきたんです。それで聞いてみたら、ピンときて名前を見たら三浦祐太朗って書いていて、あの三浦祐太朗くん?って(笑)。それで阿木がお忍びでライブを見に行って、確信したそうです」
三浦「最初に歌を聞いていただいてから、お声をかけて下さったことがすごくうれしかったです。フラメンコといっても、宇崎さんと阿木さんのお2人による楽曲なので、日本の要素もあり、和の匂いがする。僕は日本の音楽が好きなので、その和のエッセンスを感じながら歌いたいです」
 宇崎も三浦の声に和を感じると言う。
宇崎「今の若いシンガーは透明感というか、ちょっとドライな歌い方をする方が多いんですけど、三浦君の声には日本人独特の情念がある。そこは百恵さんに似てると思いましたね」
 三浦の母親・山口百恵と宇崎・阿木のコンビはヒット曲メーカーで有名だが…。
宇崎「縁を感じますね。百恵さんも一直線で自分の決めたことを貫く人。そんなところも受け継がれている気がします」
三浦「僕自身は母に似ているとかあまり思わないけど…。でも両親にはこの舞台を見に来てほしいです」
宇崎「来ていただけるなら、すごくうれしいですね。でも事前に分かっても日にちは誰にも言いません。マスコミとか詰めかけてパニックになっちゃうよ(笑)」

「FLAMENCO 曽根崎心中」
原作:近松門左衛門 プロデュース:阿木耀子 音楽監督:宇崎竜童 主演:鍵田真由美 主演・演出・振付:佐藤浩希【期間】4月2日(水)〜6日(日)【会場】新国立劇場 中劇場【料金】S席1万円、A席7000円、SS席(完売)【チケット問い合わせ】サンライズプロモーション東京TEL:0570-00-3337【URL】http://sonezaki.jp