J初の無観客試合はドロー

 サポーターが「JAPANESE ONLY」と書かれた差別的な横断幕を掲げたことからJリーグ初の無観客試合の制裁を科された浦和レッズと清水エスパルスの一戦が23日、埼玉スタジアムで行われ、1−1の引き分けに終わった。
 前半19分に清水が長沢のJリーグ初得点で先制するが、浦和は後半31分に原口が右足で豪快に同点ゴールを決めた。
 長沢は記念の初ゴールが無観客試合とあって「大観衆の中でやりたかった」と振り返った。
 埼玉スタジアム周辺は正午から午後7時まで立ち入りが禁止され、約230人の警備員やスタッフが配置された。周辺道路には青い柵が設置され、一部通行も制限された。時折、自転車に乗った人やジョギングする人たちが近くを通る程度で、人影はまばら。浦和のユニホームや応援グッズを身に着けたサポーターの姿はなかった。
 とんだとばっちりの清水のサポーターは「IAIスタジアム日本平」で行われたパブリックビューイングに約2300人が駆けつけ声援を送った。
 浦和は、前売り券の購入者に対してチケット代を払い戻すほか、宿泊費や交通費のキャンセル料も負担。スタジアム内にあるすべての物販や飲食店の営業も停止となり、会場内には広告看板も掲出されなかった。入場料や広告料で2億円超の損害が見込まれている。