ザックジャパンまさかの予選敗退

 1敗で迎えた6月20日のギリシャ戦。自力での予選突破のためには、日本は勝利が義務付けられていたのだが、前半38分にギリシャのカツラニスが2枚目のイエローカードで退場となり数的有利な状況になったにも関わらず、1点が取れず引き分けに終わる。

 地力突破の可能性こそなくなったものの、首の皮1枚つながった形で迎えた25日のコロンビア戦。日本は前半から積極的に縦パスを入れ、コロンビアゴールに迫る。予選突破を決めているコロンビアはメンバーを落としてきたこともあり、今大会初めて“自分たちのサッカー”を展開する。しかし前半17分にDF今野がペナルティーエリア内でラモスを倒してしまい、PKを与えてしまう。これをクアドラードに決められ、嫌なムードが漂ったが、前半のアデショナルタイムに本田の右からのクロスを岡崎がヘッドで合わせ同点に。裏ではギリシャがコートジボワールをリードしていたことから、大逆転の予選突破も見えてきた。しかし最高潮のムードで突入した後半に事態は一変。後半開始から投入されたロドリゲスに翻弄され、10分、本田がボールを失って逆襲を食らうと、ロドリゲスのパスからマルティネスに勝ち越し点を奪われた。勝利のためにはあと2点取らなければいけない。前がかりになった日本はその後逆に2点を失い1−4で敗れた。

ザック監督後任はアギレ氏に一本化

 ザッケローニ監督は25日、ベースキャンプがあるイトゥで記者会見し「責任はすべて私にある。代表を離れなければならない」と退任を表明した。今回のW杯の敗因については「1戦目の入りで、修正するのに時間がかかってしまった」とコートジボワール戦の逆転負けが大きく影響したとの見解を示した。また、昼食時に退任の意向を選手に伝えた際には「もう一度W杯を戦えるとしても、選手もスタッフも同じ選択をした。このメンバーの監督であったことを誇りに思う」と話し、おえつを漏らす選手もいたという。

 日本サッカー協会は後任の監督については元メキシコ代表監督で5月までスペイン1部リーグのエスパニョールを率いたメキシコ出身のハビエル・アギレ氏(55)に一本化。1日、東京都内で臨時技術委員会を開き、次期監督の就任時期について、W杯終了後最初の国際親善試合2試合を計画している9月までに確定させる方針を決めた。