小池百合子のMOTTAINAI シリア難民の子どもたちが学ぶ「さくら小学校」ができました
以前、この欄でもご紹介したクラウド・ファンディングの手法による「シリア難民のこどもたちへ学校を!」プロジェクト。わずか3か月のうちに設立に必要な資金を集めることができ、10月10日に開校式を迎えました。
学校名は「さくら小学校」です。
50名近い超党派議員による「シリア難民支援議員連盟」が主催するこのプロジェクトは、3000円から30万円までの支援コースを設け、あっという間に目標の1000万円をクリアしました。
支援額ごとに「ギフト」を選べ、30万円コースを選んでくださった方には「小池百合子とトルコ料理を楽しむ」という特典?も。クラウド・ファンディングに詳しい堀江貴文さん(ホリエモン)のアドバイスによる高額支援コースは思いのほか好評で、これが下支えとなり目標額を達成できたといえます。
議連会長を務める私自身が、昨年はヨルダン、今年5月にはトルコへ飛び、難民の実態を見てまいりました。その結果、トルコへ逃れたものの、難民キャンプにも入れずにちりぢりに暮らしていることで、学校にも行けないシリアの子どもたちへ教育を提供することがよいと判断したのです。
現在、シリア内戦の影響で150万人から200万ともいわれる難民が隣国トルコへ逃れ、多くは老人、女性、そしてこどもたちです。
ちなみにかのスティーブ・ジョブズも父親はシリア人。アメリカ留学中に生まれた子が彼です。難民と化した彼らの中から、ひょっとして第二のスティーブ・ジョブズが生まれてもおかしくないのです。問題は、トルコの言語はトルコ語、シリア難民はアラビア語がベースで、トルコの学校には行けないことです。
無教育のまま大人になっても就職先はそう簡単には見つけられず、結局、一生難民生活を強いられることになります。場合によっては、かのイスラム国なる集団等に加わる恐れも多分にあります。
山の向こう側はシリア国境というトルコのハタイ県に「さくら小学校」は位置します。生徒は小学1年生から8年生までの約300人。教員も同じ難民から教師経験者12名を集めました。教員募集には150名もの応募がありました。
結局、「子供には教育を、大人には雇用を」確保することができました。サッカー議連から贈られたボールには男の子たちが目を輝かせ、女の子たちはくまモンに歓声をあげました。
今後も学校運営に費用がかかります。ぜひともトルコ料理コースでなくともご協力をお願いいたします。
(自民党衆議院議員)