男子バスケリーグ統一問題 いまだ結論出ず
国内男子バスケットボールのリーグ統一などをめぐる問題で、国際連盟から10月末までの回答を求められていた日本協会は10月29日、東京都内で臨時理事会を開き、経過報告をまとめた。国際連盟は問題に具体的進展がない場合、国際試合出場停止など制裁を科すと通告している。日本オリンピック委員会(JOC)は制裁が科された際は選手強化費などの支給を停止する可能性があると日本協会に文書で通知した。
丸尾充会長代行は「拙速にならないよう(協議を)進めていく」と言明。年内に新リーグの参加要件で合意し、年明けにチームを公募したいとの方針を示した。
23日にはこの問題が決着しないことの責任をとる形で深津泰彦会長が辞任したのだが、この日の理事会では深津前会長の後任は11月中に選出すると確認。非常事態を招いた執行部の責任を問う意見も出たが、「今は難局をどう乗り切るか。一致団結していく」(丸尾代行)と現体制で継続して取り組むとした。
日本協会は7月にナショナルリーグ(NBL)とTKbjリーグの代表者による新リーグ組織委員会を立ち上げ、ほぼ週1回の頻度で協議を重ねてきた。だが、NBLの企業チームの法人化、チーム名称から企業名を外すことなどの条件で調整が難航。新リーグの運営法人とbjリーグの株式会社との関係もまだ整理が付いていない。
両リーグは成り立ちが異なり、過去にも統合に動きながら頓挫した経緯のある難問題。拙速な結論は禍根を残しかねない。国際連盟のバウマン事務総長も「日本の将来のために考えろ」と伝えてきているという。