KEYWORDで見るニュース 2014.11.21〜2014.12.4
怪人28号
製菓会社「江崎グリコ」社長宛てに現金を要求し、応じなければ商品の菓子に毒物を混入するという内容の脅迫文を送りつけたとして、大阪府警と警視庁が11月30日、恐喝未遂容疑で東京都小平市上水本町、無職、久保淳容疑者を逮捕した。逮捕容疑は今年10月29日〜11月25日ごろ、江崎勝久社長宛ての6通の脅迫文を郵送し、現金を脅し取ろうとしたというもの。脅迫文で「怪人28号」を名乗っていた。久保容疑者は逮捕当時は氏名などを含めて黙秘していた。
ムバラク元大統領
2011年の民衆デモで参加者の殺害を命じたとして、殺人罪などに問われたエジプト元大統領、ムバラク被告の判決公判が11月29日、カイロの特別法廷で開かれた。特別法廷は殺人罪の起訴手続きに不備があったとして、公判を無効とする判断を下した。殺人罪で事実上の無罪となったことで、軍出身のシーシー現大統領の下で進む旧体制回帰がいっそう鮮明となった。この判決に反発する若者ら千人超が29日夜、首都カイロ中心部で抗議デモを行って治安部隊と衝突し、保健省によると2人が死亡、15人が負傷した。
一票の格差
国会議員1人当たりの有権者数が選挙区ごとに異なるため、一票の価値に差が生じる問題。一票の格差が最大4.77倍だった昨年7月の参院選は違憲だとして、2つの弁護士グループが選挙無効を求めた計16件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は11月26日、「違憲状態」と判断。選挙無効の訴えは退けたが、都道府県を選挙区単位とする現行方式を見直し、違憲状態を速やかに解消するよう求めた。今回の衆院選では全国295の選挙区の一票の格差は最大2.14倍で、格差2倍以上は13選挙区。
特殊詐欺被害
振り込め詐欺など「特殊詐欺」の今年1〜10月の全国の被害総額が450億円を超えた。このままのペースでいくと、過去最悪だった昨年の約489億円を上回り、初めて年間500億円を突破する見通し。 警察当局は捜査を強化し、今年10月末までの摘発人数は1605人と同181人増となったが、摘発を上回るペースで犯行グループへの新規参入者が増加しているとみられる。
流行語大賞
今年話題になった言葉に贈られる「2014ユーキャン新語・流行語大賞」が1日発表され、年間大賞に、安倍政権が行使容認の憲法解釈変更を閣議決定した「集団的自衛権」と、お笑いコンビ、日本エレキテル連合の「ダメよ〜ダメダメ」の2語が選ばれた。トップ10には、映画『アナと雪の女王』の『ありのままで』や、アニメやゲームで子供を中心に人気を集める『妖怪ウォッチ』などもランクインした。
アーチャリー
オウム真理教の麻原彰晃死刑囚の三女の教団名。公安調査庁は1日、団体規制法に基づくオウム真理教に対する観察処分が来年1月で期限を迎えるのを前に、処分の更新を公安審査委員会に請求した。平成12年に観察処分が初適用されてから、更新請求は5回目。今回の請求では三女が教団の「現職役員」であると初めて位置づけた。請求が認められれば、公安庁は教団主流派「アレフ」と分離派「ひかりの輪」の施設に立ち入り検査でき、両団体には構成員の名前や資産などの定期報告が義務づけられる。更新期間は3年間。