KEY WORD で見るニュース 2015.3.6〜3.19 

出生後3カ月規定
 外国で出生し外国籍と日本国籍を持つ子が、出生後3カ月以内に意思表示をしなければ日本国籍を失うとする国籍法12条が違憲として、日本人の父を持つフィリピン人15人が国籍の確認を求めた訴訟の上告審判決で最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は10日、「形骸化した国籍や多重国籍を回避するという立法目的は、法の下の平等を定めた憲法には違反しない」として同規定を合憲とする初の判断を示した上で、原告側の上告を棄却した。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)
 中国主導で年内にも創設される見通しの国際金融機関。日米主導の世界銀行やアジア開発銀行の対抗馬と目されている。英国が12日、G7で初めて参加を申請。17日にはドイツ、フランス、イタリアの3カ国が参加を申請すると発表した。その他の西側諸国では、ニュージーランドが参加表明済みで、オーストラリアが検討中。中国は、カナダや韓国にも働きかけている。
 米国は参加を決めた英国を、米国が強く批判。「事実上、米国に相談はなかった」とも明かして不快感を表明した。日本は16日、現段階では参加を見送る方針を固めた。借り入れ国の返済能力を超える巨額の融資が行われた場合、別の国際機関に損害を与える恐れがあることなどが理由。

免震ゴム
 鋼板と薄いゴムを交互に重ね合わせて製造されたもので、ビルなどの建物の基礎部分に取り付けることで、地震の揺れを小さくする効果がある。13日に全国シェア3〜4%の東洋ゴム工業が出荷した建築物用の免震ゴムの一部で、建物の揺れを抑える性能が基準を満たしていない製品が見つかったと発表した。国交省は同日付で免震ゴムの認定を取り消した。
 16日には、横浜市の施設や茨城県内の消防庁舎などでも、国の性能基準を満たしていない免震ゴムが使われていることが発覚。神奈川県文化課は、横浜市中区の神奈川芸術劇場(KAAT)に82基が使われていたと発表。KAATは県とNHK横浜放送局の合同施設で平成23年に開館している。

暴力団減少
 平成26年末時点の全国の暴力団勢力は約5万3500人で16年以降、10年連続で減少したことが12日、警察庁のまとめで分かった。前年より約5100人減少し、5年連続で過去最少を更新した。摘発人数は傷害や恐喝事件が減少する一方で詐欺事件が大幅に増加。警察庁幹部は「暴力団が振り込め詐欺に資金を求めている」と警戒している。
 警察庁によると、暴力団対策法が施行された4年は9万人以上だったが、9年以降は8万人台で横ばい状態が続いていた。しかし、全国で暴力団排除条例が相次いで施行されたこともあり22年以降は年々、大幅に減少している。