幻の名作、ブス会*『女のみち 2012』が待望の再演

 昨今の演劇において、「女の生態・実態を描かせたら?」なんて問いかけがあったら真っ先に浮かぶのがぺヤンヌマキ。彼女が主宰する演劇ユニット「ブス会*」が5月22日から池袋の東京芸術劇場 シアターイーストで『女のみち2012 再演』を上演する。

 AV女優を題材とした『女のみち』シリーズは2006年に初演され、2012年にその6年後の姿を描いた『女のみち 2012』が上演され、今回はキャストもそのままに再演される。

「劇団の代表作の再演をやってほしいというお話をいただきました。初演はお客さんが入りきらなくて、当時から “再演したいね”っていう話はしていたので、今回再演ができて良かったです」

 キャストがそのままというのは珍しい。「奇跡的に全員揃いましたね。全員揃わなかったら別の作品を考えていたかもしれません。座組が一緒なので稽古がスムーズで、作業が充実しています」

 初演時とはステージの大きさがかなり違う。そのへんは作品にどんな影響を?

「芸劇だと、だだっ広い空間であえてわちゃわちゃうるさくやっている女たちの生態を客観的に見るという要素が強まると思うので、ちょっと違うとは思います。でもそのへんは全然構わない。広くなっても、女の集団のパワフルさや熱気なんかが伝わればいいなとは思っていますし、伝えられると思っています」

 演劇では劇団のファンはもちろん、劇場についているファンという存在もある。今回の公演でブス会*の存在を初めて知るような人もいるだろう。ある意味、見てくれる人の幅を広げるチャンスでもある。

「AV女優の話なので、今まで私の作品を見たことのないお客さんたちがどういうふうに受け止めてくれるかということは興味深いです」
 キャパも大きくなって公演数も増えたが前回みたいに見られなくなっちゃう可能性もある。

「当日券で並んで頂いた方にはなんとか全員に見てもらえるようにスタッフも劇場側も頑張ってくれるみたいなんですが、限界もあると思うので…」とのこと。

 公演の詳細はhttp://busukai.com/