今週の”人” 松野頼久 維新の党新代表
2015.5.8〜2015.5.21 NEWS HEADLINE
「大阪都構想」の住民投票否決を受けて代表を辞任した江田憲司氏の後任として、維新の党は19日の両院議員総会で松野頼久幹事長(54)を全会一致で選出した。任期は9月まで。後任の幹事長には柿沢未途政調会長(44)が就任する。就任翌日の20日には早速党首討論に登場。衆院の定数削減問題などで安倍晋三首相を追及した。
松野氏は、祖父は参院議長を務めた鶴平氏、父は防衛庁長官などを歴任した頼三氏という政治家一家の3代目。細川護煕元首相の秘書などを経て平成12年、民主党から衆院初当選を果たした。鳩山由紀夫元首相の側近として頭角を現し、21年の鳩山内閣で官房副長官を務めた。24年には日本維新の会結党に参画した。
松野氏は「是々非々」路線の継承を表明。そして「党が割れるようなことは絶対にないと約束してもらいたい」と訴えた。
維新は議員51人のうち、民主党系、大阪系、旧結いの党系がそれぞれ12人、自民党などその他の出身が15人と、4つの勢力が同規模で存在する。
「野党結集で政権交代」という考えを持つ松野氏だが、大阪系議員には「維新精神を失った党運営は許されない」という考えを持つ者も多く、野党再編を進める過程でリベラル色が強い現在の民主党に近づきすぎれば、党内の反発を招く可能性もあり、今後の党運営に注目が集まる。