未来への道 1000km縦断リレー リポート
灼熱の台場にみんなでゴール!
青森から東京まで、東日本大震災の被災地をランニングと自転車でつなぐ『未来(あした)への道 1000km縦断リレー』の最終ランナーたちが7日、お台場に設けられたゴールに笑顔で到着した。震災の記憶の風化を防止するとともに全国と被災地との絆を深めることを目的とした取り組みで、アスリートやアーティストら著名人を含む約1200人のランナーが15日間をかけて、全長1272.7キロメートルに及ぶ全167区間をたすきリレーで走破した。ゴールでは舛添要一東京都知事が出迎え、各区間のランナーたちの汗が染みこんだたすきを、車いすテニスプレイヤーの国枝慎吾選手から受け取った。
「まもなく最終区のランナーたちが到着します!」。8日、灼熱のお台場シンボルプロムナードに設けられたゴール地点にはたくさんの人が詰めかけた。
15日間に及ぶ、長いリレーだった。7月24日に青森県の青森県庁前をスタート。岩手、宮城、福島、茨城、千葉、そして東京と、一本のたすきをつないできた。
参加者は公募で全国から集まった約1200人。1〜10キロの1区間を複数名で走る「一般ランニング」、小さな子供からお年寄り、障害を持っているランナーが1〜2キロの区間を集団で走る「ふれあいランニング」、そして10〜30キロの区間を2人1組で走行する「自転車」の3つのカテゴリーに分かれてランニング。参加者の最年少は0歳、最年長は84歳だった。同イベントのアンバサダーを務めた高橋尚子、室伏広治、国枝慎吾、さらにゲストランナーとして、EXILE TETSUYA、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEのELLY、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのLIKIYA、そしてE-girlsのDream Aya、さらに華原朋美らアーティストやお笑い芸人、著名人やアスリートが参加した。
プロジェクトがスタートした3年前から毎回参加しているELLYは、今年も地元である青森の区間を担当。「毎年(このプロジェクトの)パワーが大きくなってきて、自分が何をしなければいけないのかっていう考え方も日に日に変わってきています。それが自分のダンスにも生きています。たすきをつなぐことで、見に来てくれる方にもパワーになって、それがつながっていけばものすごい大きなエネルキーになるのではないかと思います。2020年、その先も見据えて、みんなで盛り上げていけたら」とコメント。
今年初参加でアンカーとして最終区を走ったAyaは「小さいお子さんから年配の方までみんなが元気に走っている姿を見て元気をもらいました。こういった元気が日本を元気にしていくと思いました」としたうえで、「これからも心にたすきを持って、みなさんに幸せをつなげていけるように、音楽とエンターテインメントを届けていきたい。日本を元気にしていくことで復興につながったり、2020年のオリンピック・パラリンピック大会の盛り上げにつながると思って活動していきたい」と、意気込んだ。
たすきを受け取った舛添都知事は、「猛暑のなか、1000キロ以上を走り、たすきをつないでくれた」と、ランナーの頑張りをねぎらい「あと5年、今ぐらいの時期にはオリンピックやっている。東北の復興があって、2020年の大会の成功があると思っています。オリンピック・パラリンピックを、全力をあげて、みんなの絆を大切にしながら前に進めていきたい。今日みんなのゴールを見届けて、ますますパワーをいただきました」と、改めて大会への気合を入れ直していた。