今週の“人” 豊田章男 (トヨタ自動車社長)
2020年東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会は21日、トヨタ自動車の豊田章男社長(59)が組織委副会長を辞任したと発表した。
豊田氏は辞任理由について「経済界としての大会支援に専念する」との談話を出した。
豊田氏は大会公式エンブレムの白紙撤回問題を受けて組織の体質改善に取り組んできた人物。組織委の改革チームの座長に就き、トヨタ方式で業務改善をリードしていた。まとめ上げた組織改革案には、意思決定の過程を明確化するため、事務総長と副事務総長、全局長からなる経営会議を設置することや、広報対応のポスト新設、壁に工程表を張り出すなど、トヨタ方式として知られる「見える化」を業務に導入することなど、さまざまな内部統制策が盛り込まれた。18日に理事会で了承され、来年1月の組織改編を経て、本格的に動き出すはずだったが、それを待たない中での辞任となった。