今年の修斗はウェルター級が熱い? ランキング活性化でスリリングなカード続出の予感
年末に行われた格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015 さいたま3DAYS」が大きな成功を収め、日本の格闘技界に復活の兆しが見え始めた2015年の年末だった。そして2016年、総合格闘技はどうなっていくのか。
日本の総合格闘技は修斗を抜いては語れない。修斗は日本のメジャーイベントばかりでなく海外、UFCにも多くの選手を輩出している。
日本修斗協会は昨年8月、人事を刷新し、プロアマともに大きな改革に乗り出した。その流れの中で12月にはランキングを司る「プロフェッショナル修斗ランキング委員会」が新たに発足。これによってランキングの活性化が促進され、ランキングを意識した旬なカードが多く実現される素地ができた。
その修斗の2016年開幕戦が本紙が発行される11日に行われるのだが、その改革の成果が早くも表れたがカードが並んだ。中でも今年1年のウェルター級戦線を占う意味でも注目度が高いのがセミファイナルの、王者・松本光史(写真上)にAB(写真下)が挑戦する環太平洋ウェルター級チャンピオンシップ。これも1年以上公式戦出場がない選手をランク外に落とし、7月から本格参戦し2連勝中のABがランクインしたことによって生まれた、まさに旬なカードだ。
ウェルター級は世界王者だった弘中邦佳が11月に王座を返上。同門の松本に世界への道が開けたわけだが、その道のりは険しい。11日のABはもちろん、昨年、防衛戦でドローに終わった川名雄生との再戦も避けては通れない。昨年の新人王で秒殺勝利を続ける松嶋こよみも今年の後半にはタイトル戦線に絡んでくるだろうし、前環太平洋王者で『ROAD TO UFC JAPAN』での「ソーリーごめん」でプチブレイクした大尊伸光など粒ぞろい。
もっともここまでは松本を主語に流れを追ってみたが、11日にABが勝てばその流れはそっくりABが歩むことになる。
昨年はフライ級が熱い一年だったが、今年はウェルター級から目が離せなくなりそうだ。