KEY WORD で見るニュース 2016.1.8〜2016.1.21
訪日客
石井啓一国土交通相は19日、平成27年の訪日外国人旅行者数が過去最多の約1974万人(推計)だったと発表した。前年(約1341万人)と比べ47.1%の大幅増となり、大阪万博が開催された昭和45年以来45年ぶりに、日本人の出国者数を訪日外国人数が上回った。27年の訪日者数を国・地域別にみると、米国が初めて100万人を超えたほか、韓国は400万人、台湾も300万人の大台をそれぞれ突破した。伸びが最も大きかったのは中国で、前年比約2.1倍の499万人。同時に明らかにした同年の訪日外国人旅行消費額も前年比71%増え過去最高の3兆4771億円に上った。
スキーバス転落
長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスの入山峠付近で15日午前1時55分ごろ、スキー客39人を乗せほぼ満員状態の大型バスがガードレールを突き破り道路脇の斜面に転落、大破した。運転手2人を含む計15人が死亡した。
16日には、バス運行会社「イーエスピー」が道路運送法に基づく省令で義務付けられた運転手2人への点呼を行っていなかったことや、所定の基準を下回る金額で今回のバスツアーを受注していたことが判明。また運転手に対して作成する「運行指示書」にルートを記載していなかったことが発覚するなど、ずさんな業務の様子があらわとなった。
センター試験
大学入試センター試験が16〜17日に全国で行われた。全日程が終了した17日、大学入試センターはカンニングペーパー使用など不正行為が2日間に青森、東京、静岡、栃木、滋賀の5都県の会場で計7件あり、関わった受験生男女7人を全科目受験無効処分としたと発表した。不正行為の発表は今回が初めて。同センターによると、不正行為の内訳は、カンニングペーパー使用2件▽定規使用2件▽試験時間中の問題冊子室外持ち出し1件▽スマートフォン使用1件▽試験終了後の消しゴム使用1件−の計7件。
ヘイト条例
ヘイトスピーチ(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動の抑止策を定めた全国初の条例案が15日夜、大阪市議会で自民党以外の賛成多数によって可決、成立した。条例は、ヘイトスピーチを、特定の人種もしくは民族の個人や集団を社会から排除し、憎悪や差別意識をあおる目的で侮蔑や誹謗中傷するもの−などと定義。問題行為を認定する審査会の設置や、問題行為を行った団体名を公表することが柱で、罰則はない。大阪市外で行われたものであっても、市内の関係者に影響があれば適用するとした。
みのりフーズ
カレーチェーン店「カレーハウスCoCo壱番屋」からの産業廃棄物である冷凍の「ビーフカツ」を横流しした麺類製造業者。廃棄カツは産業廃棄物処理業者「ダイコー」が横流しする形でみのりフーズに渡り、その後いくつかの卸業者を経て小売店の店頭に並んでいた。みのりフーズからは賞味期限切れの製品を中心に108品目が見つかったが、製品の多くが卸業者などに正規商品として販売されたとみられている。
帝国の慰安婦
慰安婦問題に関する韓国の学術書「帝国の慰安婦」で、元慰安婦の名誉を傷つけたとして名誉毀損罪で在宅起訴された朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授の初公判が20日、ソウル東部地裁で開かれた。
「帝国の慰安婦」をめぐっては、元慰安婦らが「侮辱だ」と反発し、2014年6月に刑事告訴。検察は昨年11月に朴氏を在宅起訴。朴氏は「検察側の解釈には著書の誤読、曲解があり、内容を十分に理解していない」とし、一貫して名誉毀損の意図がなかったことを主張してきた。