これが2016年の豆まきだ! 鬼は外!福は内!
スーパーの店頭が、福豆の山と鬼のお面のディスプレイでにぎやかになるなど今年も節分が近づいてきた。立春の前夜2月3日に行われる節分。邪気を払い福を呼び込むことを目的に古くから行われているもので、「鬼は外!福は内!」という元気な掛け声とバラバラと響く豆の音は、時を経ても、この時期の風物詩であり、広く親しまれている。とはいえ、多様性が尊ばれるようになるなかで、伝統的なイベントである豆まきにも大きな変化が起きている。
◆豆4トンまく「すごい豆まき」
全国各地でさまざまなスタイルの豆まきイベントが開催されているなか、近年注目を集めているのが「すごい豆まき」だ。一般的な豆まきからは想像しがたい量の豆を使用して行われる大規模なもので、回数を重ねるほどに人気を集めている。チケットも発売されるやいなや完売となるほどだ。5回目の開催となる今年は、会場を品川ステラボールに移し、参加人数も約1600人を見込む。使用される豆の量も過去最大となる4トンに及ぶ。
◆ゴーグル着用で「鬼は外!」
イベント会場に到着した瞬間から、ドキドキとワクワクが最大化する。コスプレ姿の参加者たち、入場時には渡されるゴーグルと、2.5キロの豆が入った袋。その重みに期待は否応なく倍増するのだ。
イベント本編は、豆まきをに加えて、豆まきの楽しさを最大限に引き出すさまざまな演出がされている。アイドルグループの虹のコンキスタドールらによるパフォーマンス、次々に登場する鬼たちに豆をぶつけるさまざまな企画、昨年は古田敦也氏など驚きのゲストが鬼として登場し盛り上がりを見せた。そして、イベントのピークとなるイベント終盤の、参加者全員で4トンの豆をぶつけ合う「大豆まき(おおまめまき)」へと展開していく。
大豆まきは壮観だ。スタートとともに、ステージの上も下も、客席エリアの前後左右もかかわりなく、豆の投げ合いが始まる。足元はもちろん目の前も豆だらけ。手持ちの豆がなくなれば追加して、さらに豆を投げ続ける。歓声とバラバラという豆の音が響き、豆まきタイムが終了を迎えるころには足は豆で埋まり、髪や着ていた服の間、靴のなかにまで豆が入り込む。そんな豆まみれの仲間や友人、初めて会った参加者たちと一緒になって大笑いする体験は「すごい豆まき」が人気を集め続ける大きな理由といえそうだ。
◆東北産のクズ豆を購入・使用
「すごい豆まき」は、楽しいだけではなく、東北支援の一助も担っている。今回も豆まきで使用する豆は、すべてクズ豆。通常では廃棄となる豆で、それを東北産に限定して購入・使用しているという。イベント終了後には、すべて拾い集め、肥料として再利用されるという。
「すごい豆まき2016」は、2月3日、品川ステラボールにて開催。18時30分開場、19時30分開始。21時終了予定。参加費(チケット)は4500円。事前にチケットを購入し参加申し込みが必要。中学生未満の入場はできない。詳細は公式サイト( http://www.mamemaki.jp/2016/ )で。
◆都内各所で伝統的な節分会も
厳かな雰囲気のなかでの豆まきも変わらぬ人気だ。今年も各所でさまざまな節分会や豆まきイベントも行われる。
芝 増上寺の節分追儺式(正午から)は、三解脱門を背景に、年男と年女、著名人やスポーツ選手などが参加する豆まきが行われる。特設舞台の上では、餅つきや鬼問答なども行われ、毎年多くの人が訪れる。その他にも人気のスポットとしては、池上本門寺、浅草寺、西新井大師、また千葉の成田山は毎年豪華な出演者が揃うことから多くの人でにぎわう。
東京タワーの大展望台でも、恒例の豆まきが行われる。コンパクトではあるものの、芝 増上寺から住職を招いて行われる厳かなイベントだ。恵方巻(有料)の丸かぶりも行われる。ノッポンも紋付き袴姿で参加する。参加は展望料金のみ。豆まきは午前10時45分から。
お寺、イベント、そして自宅で。今年の節分を楽しんでみては。