失敗しない家具・インテリアの選び方(5) 作業効率がアップ! 体に合ったデスクを見つける方法|住まいの大学
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快適な作業のためには、自分の体に合った高さのデスクが必要です。デスクとチェアの座面の高さの差のことを差尺というのですが、この差尺の値が作業のしやすさに影響するってご存知でしたか? ここではデスクを選ぶときのポイントをご紹介します。
■まずはデスクの高さをチェック
パソコンを使ったり、勉強をしたりするデスク。フラットでシンプルなデスクもあれば、棚や引き出しが充実している機能派デスクもあり、いざ購入するとなると、どれにしようか迷いますよね。そこで、この記事ではワークチェアに合わせる作業用のデスクを選ぶポイントをお伝えします。
デスクを買うときにまずチェックしていただきたいのが、デスクの高さです。デスクが高すぎると、肩が上がって肩や背中が突っ張ってしまって疲れやすくなり、逆に低すぎると、背中が丸まり首が疲れてしまいます。そのため、デスクを最適な高さにするのはとても重要になってきます。
デスクとチェアの座面の高さの差のことを差尺というのですが、この差尺の値が作業のしやすさに大きく関わっていることをご存知でしょうか?
一般的に、作業のしやすい差尺の目安は「座高(身長×0.55)×1/3(cm)」だといわれています。たとえば、身長160センチメートルの人の差尺は、約29cmになります。ちなみに、日本人の場合、差尺はだいたい27~30cmだといわれています。
ワークチェアの選び方の記事でも紹介したように、作業しやすい椅子の座面の高さは「身長の1/4 − 1(cm)」なので、これに差尺を足せば最適な机の高さがわかります。
■デスクが高すぎるときはフットレストを使う
ワークチェアに関しては高さを調節できるタイプのものが多く売られていますが、高さの調節ができるデスクはなかなか売っていません。国内のメーカーの商品は、70~73センチメートルのものが多くなっています。
理想としては、チェアの高さに合わせたデスクを買うのがベストですが、結局高さが合うデスクがない場合はどうしたりいいのでしょうか?
その場合、だいたいデスクのが高すぎるパターンが多いのですが、そのときはそのデスクの高さを基準にして考えます。 デスクの高さから差尺を引いた値が椅子の高さの目安になるので、その椅子の高さに調節し、足下にフットレストを置きましょう。フットレストがあることで、足の裏を安定させられるので、高さの高い椅子でも座りやすくなります。
■デスクの広さの目安
デスクの幅に関しては、どういう使い方をするかにもよるので一概にはいえませんが、ノートパソコンで作業する場合は最低でも60センチメートルはほしいです。デスクトップパソコンを使用して、キーボードとマウス、さらに書類を置く場合は80センチメートルは必要になってきます。
奥行きに関しては、ノートパソコンだと45cmくらいでも問題ありませんが、ノートパソコンと資料を同時に使う場合や、デスクトップパソコンの場合は60cmくらいあると便利でしょう。
コンパクトなデスクは省スペースになりますが、できる作業が限られてしまい、やはり少し窮屈に感じてしまうことも。少し余裕を持ったサイズのデスクを買うのをおすすめします。
いすのアームレストがぶつからないかもチェック
ワークチェアにはアームレストがついているものもありますが、このタイプのチェアを買うときは注意が必要です。デスクの天板の下に引き出しがあったり、アームレストが高かったりすると、アームレストが邪魔で椅子がデスクの下に入らなくなってしまうことがあるんです。
これだと、作業しているときに椅子をデスクの下に深く入れられず、中途半端な座り方になってしまいますし、椅子を使わないときもスペースをとってしまいます。あらかじめちゃんと椅子がデスクの下に入るかチェックしておきましょう。
こういうことを防ぐため、アームレストは高さが調節できる可動式のものを選ぶと安心です。最近では、アームレストが必要ないときはアームを上に上げておける、跳ね上げ式のアームレストもあります。
以上、ワークデスクを選ぶときのポイントをご紹介しました。ワークデスクは、ある意味、自分の基地のようなもの。作業環境にこだわって快適なワークスペースをつくりたいですね。
著者:桑田 唯(インテリアコーディネーター)
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。