脱こじらせへの道 第21回 おっぱいの悩み
今回はおっぱいの悩みについて考えてみたいと思います。
最近流れているユニクロのブラトップのCM、見ましたか?
いろんな女性が出てきて、自分の胸について語るというもの。
そしてどの女性も、結論は「自分の胸を気に入っている」んです。
これを見て単純な私は、「自分のことを好きになれるって素敵だな〜」という感想を持ちました。
大きくても小さくても形がどうであろうと、自分らしさの一部として認められるというのはとてもいいことだと思ったのです。
一方、GIRL’S CHでは先日、「“おっぱいの悩み”ありますか?」というアンケートをとりました。
小さい、形が悪い、色が悪い、感度が悪い、大きい、その他、悩みはない、という7つの選択肢を用意しました。
その他というのは「陥没乳首」とか「おっぱいが離れている」といった回答があるかもと予測して用意したものですね。
結果を見てビックリ。なんと「悩みはない」を選択した人がひとりもいなかったのです。
ちなみに、このコラムの担当編集さん(男性)が「やっぱり男の人って巨乳が好きなんですか? AVもやはり巨乳ものが売れるんですか?」と聞いてきたんですが、AVにおいてはそうですね。
「貧乳」というジャンルがあえてあるのは、多分そういう少数派を救うためにあるのだと思います。ほとんどの人がAVに関しては「大きくて当たり前」と思っているんじゃないでしょうか。
最近の一般女性の平均はカップで言うと「C」ぐらいだと思いますので、AVでいう巨乳はEとかFカップ以上だと思います。
昔はDカップで巨乳といわれていた時代もあったようですが、今ではDカップの女優さんが「巨乳」と謳われることはまれ。自社の専属女優さんを見ても、Fカップ、Gカップ、Hカップ…というカップ数が並びます。
そういうふうに考える男性が多いと思いますし、それに引きずられる感じで、女性も大きいほうがいいって思う人が増えているということもあるのかもしれません。もちろん、単純に見栄えとして憧れるというのはありますが。
こういうと「俺は巨乳、別に好きじゃないし」とか言う男性もいますが、それは「貧乳好き」派なのか「気にしない」派なのかでちょっと意味合いは変わってきます。
あと「大きさ」は気にしないけど「形を重視する」という人もいます。
とにかく男の人のおっぱいへのこだわりはなかなかのものがありますよね。そして巨乳好きって露骨なんです。本人は隠しているつもりでも、目で追ってるし態度に出ちゃう。
男性は「女はみんなイケメンが好きなんだろう」って言うんですが、「男だってみんなおっぱい見てるだろう」っていう話。どっちもどっちですよね。
たまたま寄せて上げるブラをしていたら胸元に視線を感じるときもあると思います。「今日オッパイ大きいね」って言われたことがある人もいるんじゃないでしょうか。
これってひょっとして褒めてるつもりかもしれないですが、普通にセクハラですから、男の人は気をつけてくださいね。
話を戻しますが、そんなアンケートの結果を見ての私の感想は、ふたつでした。
「ユニクロのCM、嘘なの!?」
「それとも、GIRL’S CHを見ている人はみんなコンプレックスを抱えているの!?」
どちらもあり得ることだと思います。
ユニクロのCMで言われていることも、GIRL’S CHのアンケートでの回答も、その両方が女性の中に思いとしてあるはずです。
ただ、その違いは、視点の違いなのだと言えます。
アンケートの答えを見ていると、「彼とのセックスのとき…」とか「〜と思われてるんじゃないか…」とか、他者の視点が介在していますよね。
人から見られて、変に思われるんじゃないか、相手に気に入ってもらえないんじゃないか、というところからくるのが“おっぱいの悩み”なわけです。
それに対して、ユニクロのCMは、あくまで自分視点。
他人にどう思われようと、自分は自分の胸が好きだから気にしない。
人の視点が気になるというのはコンプレックスにつながりますよね。
ここに、ずっとこのコラムで言ってきたこじらせがすべて凝縮されているように思います。
自分を認められない、誰かの視点で「こうあるべき」と考えてしまう。何度もこのコラムで考察してきたことですが、“おっぱい”を悩むか認めるかで、こうも印象が変わってくるのです。
これが、このコラムでいう“こじらせ”からの脱却の道なのかもしれません。
また、前回の最後に話題にあげた、「性への嫌悪」ということも、他者の視点が介在するから発生するということは言えないでしょうか。
セックスが嫌い、気持ち悪いというのも、自身の性欲と相手の性欲にずれが生じて、相手の性欲視点で見るとそのズレが「気持ち悪い」という感情になる。
そんな仮説が浮かびました。
GIRL'S CHプロデューサー。2007年、新卒でソフト・オン・デマンド(株)に入社。
営業、マーケティング等の部署を経て、2012年よりGIRL'S CHの立ち上げに携わる。
以来現在まで、GIRL'S CHの現場リーダーとしてサイト運営をしつつ、オリジナル動画ではレポーター出演等をすることも。
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