『RIZIN.1』女子レスリングの村田がMMAデビュー戦で圧勝

田村と所が“回転体”の攻防を披露。桜庭がコーナーで見守る(©RIZIN FF/Sachiko Hotaka)

桜庭と田村が組み技で対戦

 RIZINでは初めての試みとなった「グラップリングダブルバウト」では桜庭和志、所英男組とヴァンダレイ・シウバ、田村潔司組が対戦。15分3本勝負、タッチは5回までというルールで行われた。それぞれが興味深い組み合わせのなか最も注目を集めた桜庭と田村の対戦は10分過ぎの1度だけだったが、桜庭が3月25日の巌流島で顔面骨折を負いフェイスガードを付けてのファイトとなった田村にスリーパーを狙うなどシビアなファイトを展開した。結局両チームとも一本も取れず試合はドローに終わった。

 メーンでは年末の「100kgトーナメント」で準優勝したイリー・プロハースカが藤田和之と対戦。1R3分18秒、TKOで勝利を収めた。

 年末の活躍でプロハースカにテオドラス・オークストリス、ワジム・ネムコフの3人が“RIZIN三銃士”と呼ばれる存在となったが、この日オークストリスはシング・心・ジャディブに判定勝ち、ネムコフはカール・アルブレックソンに判定負けを喫しており、プロハースカが頭一つ抜け出した形となった。

クルックシャンクの挑発にエプロンに上がった青木(©RIZIN FF/Sachiko Hotaka)
クルックシャンクの挑発に青木が激怒

“事件”が起こったのは第8試合、ダロン・クルックシャンクvs佐々木信治の試合が終わった後だった。1R4分36秒、TKOで佐々木を下したクルックシャンクは型通りに日本のファンへの挨拶を済ませると突然、「青木真也と戦いたい」とアピールした。この後の休憩明けの挨拶のためリングサイドにいた青木はペットボトルを投げつけ、そしてエプロンに立ちマイクを握ると「社長、1億、2億出せるの? 俺たちの試合はそんな安い金でやらないから」と発言。そして本来の登場場面である休憩明けには「社長、まず聞いてないです。いきなり試合すると仕掛けられて困ってます。前半戦を振り返って、このリングは凄く緩いなと感じました。オリンピックメダリスト(村田の応援に駆け付けた吉田沙保里)が一番目立つような緩いリングに僕は上がる気がないので、もっといいリングになったら戻ってきます。お疲れ様でした」と言い残しさっさとリングを降りた。

 一連の動きに大会後の会見では榊原信行RIZIN実行委員長も困惑の表情を見せた。果たして青木vsクルックシャンク戦は実現するのか? そもそも青木のRIZIN再登場はあるのか? 今後の展開に注目が集まるところ。
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