岩田剛典 × 高畑充希 とびきりの胸キュン映画、できました。『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?」誰もが恋をしたくなる、とびきりのラブストーリーが誕生! 2016年NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』主演の高畑充希、EXILE/三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEの岩田剛典という豪華な顔合わせで、日本中を胸キュンさせる!
主人公と一緒に恋をしたくなる!
何のとりえもないごく普通のOLさやかは、ある晩家の前で行き倒れていた青年・樹(いつき)と出会う。“半年”という期限付きで同居生活をすることになった2人。名前と野草に詳しいということ以外、謎に包まれている樹に、さやかは引かれていくが…。原作は、日本中の女性読者を胸キュンさせた人気作家・有川浩のベストセラー。主人公・さやか役を演じた高畑充希と樹を演じた岩田剛典も、2人の切なくも温かい物語にすっかり魅了されたようだ。
岩田剛典(以下:岩田)「最初にお話を頂いたときは、ファンが多い原作ですし読者の方が持っている樹のイメージが、すでにあるだろうなと思ったので、そこを自分なりにしっかり演じなければ、と思いました。あとは、本作はさやかと樹の物語が中心なので、高畑さんとしっかりコミュニケーションをとって、お互いに信頼関係のある中でお芝居ができる環境を早く作らないといけないなと考えていました。樹というキャラクターについては、原作や台本を読んで、少女マンガの王子キャラに通じる、女性が夢見る理想の男性像の一つなんだろうな、と感じましたね。正直なところ、自分自身とはかけはなれたキャラクターでしたし、いろいろと照れくさいセリフもあって(笑)、それをどう演じるか自分の中でちょっとした葛藤はありました。でも高畑さんとはすぐに打ち解けることができて、すっかり信頼していたので現場に入ったら自然と樹になることができました。撮影のスケジュールがタイトだったこともあり、すごく集中して撮影に臨めました」
高畑充希(以下:高畑)「私はこのお話を頂いたときすごくうれしかったですね。これまで王道のラブストーリーを演じたことがありませんでしたし、今の自分の年齢やタイミングを考えると、とてもいいときにチャンスを頂いたと思いました。しかも原作はとても人気のある作品ですし。それと、本作はこんなに登場人物が少ない映画も珍しいというくらい2人が中心となっている作品。ここまで相手としっかり向かい合うお芝居をしたこともあまりなかったので、この作品でチャレンジできるのはラッキーだなと思いました。私が演じるさやかは、感情がとても分かりやすい人。分かりやすく落ち込んで、分かりやすくテンション上がって(笑)。そんなさやかが恋する樹は、全女子がかっこいいと思うようなキャラクター。見ている人が私に入り込んで、目がハートになってくれたらいいな、と思いました。私としても、感情にメリハリがある役どころは感情移入しやすかったです。いい子でいられなくなる瞬間や、わがままになってしまう瞬間などもリアルでいいなと思いながら、さやかに共感しながら演じていました。私自身も、分かりやすいタイプだと思いますけど…さやかと比べるともう少しぼんやりしてます(笑)」
岩田「確かに、さやかほど激しくはないよね(笑)。僕は、原作を読んだときから、樹はミステリアスな要素のある役だと思っていたので、何考えているか分からないような雰囲気が出せたらいいなと思って演じていました。さやかとは対照的に感情の起伏をあまり見せない役柄ですけど一応微妙に、うれしがっているとかテンション上がっているとか、感情が現れているんです。その感情のピークをクライマックスのシーンに持っていこうと思い、その前の芝居を考えて作っていました」
高畑「私は、さやかについては、あまり原作を意識しすぎないようにしていました。有川先生も“私の小説に出てくる登場人物はあまり細かい描写をしないようにしているので、実写化するのには向いている”と仰っていて、私もそう思いました。さやかは本当に“普通の子”。だからこそ自由に演じることができる。1人の女の子として樹のことを好きでいれば、それでいいかな、と思っていました。なので、作品は作品としてキュンキュンしながら楽しんで(笑)、キャラクターは自分なりのさやか像を考えていました」
岩田「有川先生は、ほぼ毎日のように現場にいらっしゃっていましたよね。土手でのロケの時なんかは、まるで少女のように植物探しをしていました(笑)」
高畑「差し入れくださったり、植物のことも教えてくださったり。有川先生はすごく植物に詳しくて“リアル樹”でした(笑)
注目の胸キュンシーンに2人も照れまくり!?
奇妙な同居生活を続けるうちに、距離を縮めていく2人。胸キュンシーンも散りばめられるが、演じている当人にとっては照れくさいシーンもあったのでは。
岩田「そんなシーンばかりでした(笑)。でも撮影が進んで気心が知れてくると、それすらもギャグにできるというか、楽しんでやっていました(笑)」
高畑「いかに監督たちをニヤニヤさせるか、みたいな感じでしたね(笑)。これでもくらえー!という気持ちで(笑)。とくに2人で朝を迎えたシーンが一番、照れくさかったかな」
岩田「あれは長回しだったしね」
高畑「セリフもセリフだし…やっぱり恥ずかしいんですけど、自分たちが照れ過ぎると見ているほうも恥ずかしいだろうから、割り切って演じたら、わりと大丈夫でした(笑)」
岩田「あの辺になってくると、もう堂々とできるようになりましたね。感覚がマヒしてきて、それが普通の事のように思えてきていました(笑)」
高畑「渾身のイチャイチャを演じ切りましたね(笑)」
お互いに、さやかのような女性、樹のような男性をどう思う?
岩田「僕は、もしさやかと出会ったら好きになると思います。すごく女の子らしいじゃないですか。自分の感情に素直に生きていて。意地を張ったり我慢したりする部分も人間味があって、本当にいそうな女の子。だからこそ見た人が共感できるヒロインなんでしょうね。そんなさやかを高畑さんがすごく自然に演じていて、それに引っ張られて僕も樹でいられたのかなと思います」
高畑「私は…樹はちょっとダメなんですよね(笑)。もちろんかっこいいんですけど、かっこよすぎるというか。あんなに何でもできてかっこいい人が恋人だったら、ものすごく自分に自信がなくなりそうな気がして(笑)。私はどちらかというと好きな人とはふざけ合ったりくだらないことで笑い合ったりしていたいタイプなので、もうちょっとダメなところがあってもいいかな。樹は私にとっては王子様過ぎるというか、理想的すぎて…(笑)。でも岩田さんの樹は本当に素晴らしかったです。これだけ王子キャラクターをやれる人ってそうそういないと思う。現場ではいつも樹でいてくれて、常に優しくて、王子か!って思っていました(笑)」
岩田「現場でもよく、王子って呼んでましたよね(笑)」
高畑「だって本当に白タイツ履けるんじゃないかと思うくらい王子だったんです(笑)」
岩田「白タイツ…カボチャパンツで?(笑)」
高畑「似合いそう(笑)。本当に、白馬に乗れるレベルで尊重していただいて、感謝しています」
なぜか野草に詳しい樹に連れられて山菜狩りを楽しむさやか。2人で採った山菜を料理して食卓を囲む。そんな自然派デートに憧れる女子も多そう。ちなみに2人がお気に入りの都内の自然派スポットは?
岩田「僕は目黒川沿いが好きですね。最初に東京に来たとき、目黒川の桜がすごくキレイだったことが印象に残っています。桜の季節になると、実は人に紛れて見に行ったりしています(笑)」
高畑「私のおすすめは等々力渓谷。山ガールというほどではないんですけど大好きなんです。マイナスイオンを感じられるというか。撮影で訪れたことがきっかけで気に入ってしまって、その後プライベートでも行くようになりました」
劇中では、樹の山菜料理がさやかの心をほぐしていくが、2人が作ってもらえたらうれしい料理は?
岩田「ハンバーグ。好きなので(笑)」
高畑「うちの父が週末だけ料理を手伝ったりするんですけど、お客さんが来たときにはステーキを焼くんです。豪快に炎をあげて(笑)」
岩田「それすごいね(笑)」
高畑「そうなんです、すごくかっこいいんですよ。そういうのは女性だとなかなかできないから、男性がこなしてみせるとホレますね(笑)」
岩田「僕は無理です…(笑)」
高畑「やったらもっとモテるかも(笑)」
岩田「いや…大丈夫です(笑)」
完成した本作は2人にとっても大切な作品となったようだ。
岩田「女性の皆さんが見ていてキュンキュンするような作品。映画を見終わった後に恋がしたくなりますし、大切なパートナーがいる人はもっとその人のことを思えるような映画になっていると思います。完成作を見たのが撮影から1年ほど経っていたので、スクリーンで見たときは、あのときの自分は自分じゃない、と思うくらい恥ずかしかったです(笑)」
高畑「私も気恥ずかしかったです(笑)。初号試写で岩田さんと並んで見たんですけど、見終わってから顔を見合わせてニヤっとしました(笑)。ただ、台本を読んだときや撮影に感じていたよりももっと温かい映画になっていたのが、いい驚きでした。映像も柔らかくてすごくキレイで」
岩田「本当に映像がきれいでしたね」
高畑「スタッフさんがすごく頑張っていたのも見ていたので、本当にきれいに撮っていただいたな、とうれしくなりました。あと改めてこんな王道ラブストーリーもいいな、と思いました。人に勧めたい映画になりましたね」
王道にして最高のラブストーリーを満喫した2人。今後、挑戦したい役どころは?
岩田「優しい人物の役が多いので、思いっきり冷たい人物を演じてみたいです。自分のイメージを壊したいというと大げさなんですけど、新しい表情を見せられる役と出会いたいです」
高畑「私は、誰かにものすごく好きになられる役をやってみたいかな。なんだかいつも片思いをしている気がして(笑)。今回も樹に振り回されているし。実らない恋をする役が多かったので、愛される側もやってみたいです」
恋の温かさと切なさを経て成長する恋人たちの姿を、胸キュンシーンをたっぷり散りばめながら描いた本作。誰もが恋に浸りたくなる一本!(THL・秋吉布由子)
監督:三木康一郎 出演:岩田剛典、高畑充希 他/1時間52分/松竹配給/6月4日より全国公開 http://www.shokubutsu.jp/http://www.shokubutsu.jp/