【NO LIMITS】リオで頂点を目指せ! 日の丸パラリンピアンの熱き思い

上地結衣(かみじ ゆい) 【クラス】女子シングルス、女子ダブルス【障がい】両下肢麻痺(二分脊椎) 【成績】2012ロンドンパラリンピック シングルス、ダブルスともに8位入賞、2014年日本人女子初のダブルス年間グランドスラム達成

日本が世界に誇る、若き女王。上地結衣選手

【STORY 世界を制した負けん気で、リオの舞台に挑む。】
 生まれつき脊椎に障がいを抱える上地選手。小学4年の頃から、自力で歩くことが困難になっていく。落胆する様子を見て親が勧めたのが車椅子バスケットボール。しかし、大人と一緒にプレーをする中で「リングに当たれば入ったことにしてあげる」と、特別扱いされることが嫌になった。「もともと負けず嫌いな性格。日常生活でも、障がいがあるからできないよねと言われるたびに悔しかった」という彼女が次に選んだのが、車いすテニス。「個人競技は、良くも悪くも自分がすべて。年齢や体格に関係なく対等に戦っていけるのが魅力だった」という。2014年、若干20歳で世界4大ツアーを制覇し、ダブルスのグランドスラムを達成。世界の頂点に立った彼女だが、ロンドンパラリンピックではベスト8に終わっている。敗北から4年。その負けん気でさらなる進化を遂げた女王が、リオでふたたび頂点を狙う。

【RULE】車いすテニス 華麗なチェアワークが繰り出す正確なショットと、迫力のラリー。

 コートの大きさやネットの高さ、ボールなどを含め、一般のテニスとほぼ同じルールで行われるが、大きな違いは2バウンドまでの返球が認められていること。2バウンド目はコートの外でもよい。パラリンピックでは男子、女子に加え、障がいの程度の重い男女混在のクァードの3クラスに分かれ、シングルスとダブルスが実施される。クァードクラスでは握力が弱いためテープでラケットを固定したり、電動車いすの使用なども認められている。試合は3セット制で2セット先取した選手の勝ちとなる。