Krush.69 寺戸とKANAがともにKOで防衛

KANA(左)のハイキックが炸裂(撮影・上岸卓史)

 女子はKANAが3R2分29秒、右ハイキックでKO勝ちを収め、2度目の防衛を果たした。
 デビュー以来、3連続KO勝利のKANAだったが、タイトル戦になってからは判定勝ちが続いていたこともあり、念願のKO勝ち。しかし決して楽な試合ではなかった。
 挑戦者のキル・ビーは今年1月に“女子キック9冠王”のLittle Tigerを圧倒して勝利を収めた。強打と豊富なスタミナを擁する攻撃的ファイター。
 パンチでKANAをぐらつかせる場面もあったが2R以降は体格とパワーで勝るKANAのプレッシャーに下がる場面も見られ、スタミナも削られる。それでもなおパンチの威力は衰えず、最後までKANAを苦しめた。
 KANAは試合後のリングで「女子はセミですけど、メインでも組んでもらえるよう、これからもっと強くなりたい」と目標を語った。

 Krush -70kg王者ジョーダン・ピケオーへの挑戦権をかけた廣野祐vs松倉信太郎の一戦は3R3-0の判定で廣野が勝利を収めた。
 廣野は押し込んでの徹底的なボディー攻撃で松倉のスタミナを奪う。そして2Rには松倉の意識が下にいったところで放った左ハイキックで松倉が右目尻から出血。
 ドクターストップがかかってもおかしくないほどの出血とあって、松倉も一気にラッシュをかけたが、廣野は最後まで一貫してボディーを主体に攻め続け、勝利を収めた。
 廣野は「また押し相撲試合して、世界との距離は縮まっていないですけど、試合まで少しでも縮めます。ピケオーは日本人をナメて笑ってるんで、ぶっ飛ばしたいと思います」と話した。