全日本空手道選手権 男子は入来が初優勝 女子は将口が4度目の優勝

島本(右)は準決勝で前田勝汰と対戦。延長戦の終盤、前田が「見えなかった」と振り返る左の上段回し蹴りで技ありを奪い勝利を収めた(撮影・蔦野裕)

 一方、島本は「1年ぶりの試合でプレッシャーとか緊張は感じていないつもりだったんですが、稽古をしていないと落ち着かないという時期が続いていたので、結果的にオーバーワーク気味になっていた部分もあった。そういう面で学ぶことがあった。緊張感を乗り越えることで、この部分で成長できたのかと思う」と話した。会見場に足を引きずってやってきたのだが「攻撃のダメージはなく、自爆だった。体は元気です。準々決勝の加藤選手との試合で序盤、蹴った瞬間に足に力が入らなくなって、そこから蹴れなくなった」と右足を痛めての戦いだったことが分かった。

 そして決勝については「パンチはしっかり打てたので、パンチで効かせていこうと思ったんですが、それだけでは勝てないくらい強い選手だった。そんなに甘くはなかった。1年間で強くなったという自信があったので、みなさんに見せたかった。決勝で負けて悔しい」と無念さをにじませた。