EXILE 黒木啓司の初プロデュース『九楽舞博多座』千秋楽
EXILE / EXILE THE SECONDのパフォーマー黒木啓司がプロデュースする、九州発のオリジナル・エンタテインメント・プロジェクト「THE NINE WORLDS」(ヨミ:ザ・ナイン・ワールズ)の旗揚げ公演「九楽舞 博多座」(ヨミ:クラブ・ハカタザ)が2日、福岡・博多座で千秋楽を迎えた。歴史ある演劇専用劇場「博多座」(福岡県福岡市)を会場に、3月31日(金)、4月1日(土)、4月2日(日)の3日間で全5公演を実施し7,500人を動員。公演には黒木と同じ九州出身のEXILEのTAKAHIROのほか、EXILE THE SECONDやTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEらがパフォーマンスを披露した。
『THE NINE WORLDS』とは、宮崎出身の黒木が抱いてきた夢と地元愛を具現化すべく始動した、九州発のオリジナル・エンタテインメント・プロジェクト。「自分というものを形成してくれた宮崎、そして九州に恩返しがしたい」。そして、「これまで培ってきたEXILE流のエンタテインメントで地元・九州を盛りあげ、地域密着型のエンタテインメントを作りたい」と、2014年頃から構想を練ってきた。これまでに雑誌「月刊EXILE」における九州出身の著名人との対談や、様々なアーティストとコラボするインターネット放送番組(AbemaTV「bpm~BEST PEOPLE’s MUSIC~」)を企画。3年越しの想いを具現化し、今回の「九楽舞博多座」が旗揚げ公演となった。
会場は、これから始まる未知なるエンタテインメントを期待する観客で埋め尽くされた。観客の期待を煽るかのように、ステージの紗幕には、プロジェクションマッピングにより桜吹雪や鯉といった和の演出する映像が映し出され、幕開けへのカウントダウンが始まった。カウントがゼロになると、紗幕の奥に袴姿に身を包んだ黒木が登場。そして、黒木から歌舞伎の演出のひとつ、口上が述べられ舞台の幕が上がった。
よもやの幕開けに会場がざわめくなか、「Let’s Showtime!!」の合図ともに、黒木はタキシード姿に早着替え。舞台は和の雰囲気から急展開をみせ、ポップな衣装をまとった外人女性ダンサーとブロードウェイさながらのスウィング・ダンスで観客の目を惹きつけると、地元福岡のダンスチーム「九州男児新鮮組」が登場し、アクロバティックなブレイク・ダンスで度肝を抜く。冒頭から「和とEXILE流エンタテインメントの融合」で観客を魅了した。
EXILE TRIBEメンバーから先陣を切ったのは、今年1月にメジャー・デビューを果たしたダンス&ヴォーカルグループTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE。4月に発売する最新曲「FRONTIERS」や、デビュー曲「Lightning」など全6曲を披露。3人のヴォーカルと13人のパフォーマーがステージ幅を一杯に使い、フレッシュでパワフルなライヴを繰り広げ会場を盛り上げた。
舞台が転換するとBARのマスターに扮したEXILE NESMITHが、アコースティックギターを片手にソロ曲「Beautiful Angel」と、ライヴ初披露となる「Dear…」を弾き語りで披露。またMCパートでは、黒木と俳優の平沼紀久も登場。3人の絶妙な間合いで展開されたトークショウでは、コント仕込みのアドリブを交え、何度も観客の爆笑を誘い会場はアットホームな雰囲気に包まれた。
続いて、DJ SOULJAHのイントロデュースでステージに登場したのは、EXILE SHOKICHI。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのパフォーマー陣と共に「Machine Gun Funk」や「IGNITION」を披露し、女性ダンサーを迎えた「Rock City」では旬な90’sフレイヴァを届けた。アッパーな曲で上昇し続けるボルテージは、「HERE WE GO」でピークに。DJ SOULJAHのターンテーブルさばきやTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEのパフォーマンスとの相乗効果により、博多座が“縦ノリ”で揺れ、クラブと化した。
20分の休憩を挟み、幕開けした後半戦。舞台の紗幕にTAKAHIROの映像が投影されると、歓声が鳴り止まぬまま、本人が登場。長崎出身のTAKAHIROは「啓司君の夢に感銘を受けまして、自分も九州出身のひとりとして参加させて頂きました」と想いを語った。ステージではギターをバックに、カヴァー曲「GLORIA」、「以心伝心」と続き、喜びと共に涙を流す女性ファンをさらに感激させたのは、「僕の人生を変えたと言っても過言ではない、想い入れのある曲です」というMCを添えて披露されたEXILEの名曲「運命のヒト」。TAKAHIROがEXILE加入のオーディションで披露した想い出の曲だ。さらに「この九楽舞博多座ならではのパフォーマンスを用意してきました」とTAKAHIRO。暗転とともに流れた曲はEXILEの「Together」。イントロとともにEXILE THE SECONDも登場し、TAKAHIROとのコラボレーションに会場の熱気は最高潮に達した。
TAKAHIROから引き継ぎ、ステージにあがったEXILE THE SECONDが最初に披露した曲は、彼らの音楽的なバックグラウンドを表現した「SUPER FLY」。観客とのコール&レスポンスで、会場が一体感に包まれていく。続いて、本格始動第1弾シングルとなったパーティ・チューン「YEAH!! YEAH!! YEAH!!」、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEとのセッションで魅了した「CLAP YOUR HANDS」、マフラータオルを全員で振り回し会場を揺らした「Going Crazy」と、圧倒的なパフォーマンスで会場をひとつにした。
ラストソング直前のMCでマイクを持った黒木が、いつも支えてくれるファンへの感謝、そしてサポートしてくれたEXILE TRIBEメンバーに対する感謝の気持ちを伝える。ラストソングに用意されたのは、会場との距離感をさらに縮めるメッセージソング「Step into my party」だった。と、ここで終わらなかったのが千秋楽公演。なんとアンコールに応え、TAKAHIROとEXILE TEH SECONDによる「Choo Choo TRAIN」を披露。最後まで何が飛び出すかわからない「九楽舞博多座」らしい締めくくりとなった。
終演後、「二代目J Soul Brothers時代から数えて10年間の活動の集大成がひとつの形になって僕も嬉しいですし、THE NINE WORLDSだからできるエンタテイメントをもっと追究して、九州をもっと盛り上げていきたい」と、本公演を振り返った黒木。本公演では、TAKAHIROやNESMITHといったアーティストだけでなく、サポートダンサーとして参加した九州のダンスチーム「九州男児新鮮組」をブッキング。また「九州パンケーキ」や「秀ちゃんラーメン」といった、地元福岡の飲食店とコラボレーションし、7店舗の飲食ブースも展開した。黒木の飽くなき挑戦はまだ始まったばかりだ。更なるプロジェクトに期待したい。