皇治「自分が言ったことを実現するのが男前。だから俺はかっこいい」【格闘家イケメンファイル Vol.84】
2017年6月のK-1の会見では、王者・大雅に挑発的な言動で乱闘騒ぎを起こした皇治。
「いや、あれは俺がひどいこと言ったみたいになってますけど、勘違いなんです。俺は“坊ちゃん”って呼んだだけなのに、向こうが“殺す”とか言ってきた(笑)。でもファンが楽しんで盛り上がってくれたからいいかな。みんな会見の仕方が分かってないんですよ。頑張りますとか、減量がうまくできたとかどうでもいいわ(笑)」とテンポのいい喋りで笑わせる。
見た目、やんちゃ系だが実際は…。
「ちょっとだけ(笑)。舐められるのが嫌だったんです。こいつらにどうやったら俺が一番強いことを分からせる事ができるか考えたら、格闘技で世界一になることだって思った。小学生の時の日記には、K-1ファイターになる、世界チャンピオンになるって書いてたんですけど、その夢は叶えた。自分が言ったことを実現するのが男前だって思っているので、やっぱ俺ってかっこいいなって(笑)」
本格的に格闘技をやる前は意外な経歴を持つ。
「父親が格闘技好きで、小さいころから空手や日本拳法をやっていて、15歳からキックボクシングを始めました。でも戦うのはあまり好きじゃなかった。むしろサッカーのほうが得意で、小学校、中学校とセレッソのユースに所属していました。中学でサッカーをやめたのは、チームプレーは合わないなと思ったから。中学3年の全国大会で俺は3点入れたのに、4点入れられて負けて、それは全部チームメートのせいだと思った。その時に、人のせいにするのはあかん、一人の世界で勝負しようと思って格闘技にいったんです」
喧嘩は負けなし、空手でも日本一になるなど、自信満々でキックボクシングのジムを訪れた。
「完全にお山の大将で、俺を倒せるやつなんていないだろうって本気で思っていたんです。そのノリでキックボクシングジムに行ったら、高3のプロのやつにボッコボコにされて(笑)。もうすっごく悔しくて、その日は全然眠れなかった。で、次の日もう一度お願いしますっていったら、根性あるやんみたいになって、そこからがスタートでした」
プロになっても順風満帆とはいかず…。
「ずっとイケイケみたいに思っている人もいますが、最初は全然勝てなかった。結構苦労したほうだと思います。でも天才じゃなくても、こうやってここにいられるのを証明できた。地方でK-1に出るとか言うと“無理に決まってる。またデカい事言って”ってバカにもされました。でも、逆にそれを見返してやるという反骨精神はあったので、口ではあえて強気を貫いてきた。言ったことは絶対達成しなきゃいけないし、言ったら達成できると思っていますから」
言ったことを次々と実現させてきた皇治。次の目標は。
「今実現させたいことはたけぽん(武尊)と対戦して勝つこと。だからずっと言い続けているんです。たけぽん以外盛り上がるやつおらんでしょ。K-1のベルトにはあんまり興味はないけど、たけぽんとやったら有名になれるし。そしたら、今回武尊が俺の階級にきたんですよ。もう、全部俺の思っている通りになるから、やっぱ俺持ってるなって(笑)」
3月21日の大会では卜部弘嵩と対戦。
「ずっとお兄ちゃん(弘嵩)とやりたいって言ってたんですけど、もうチャンピオンじゃなくなったので、興味はないんですけどね。まあ、やってやってもいいぞって感じです。会見で乗ってきてくれたらいいけど、口下手やからな…。全然おもろないから、挑発しまくってやろうかと思ってます(笑)。俺が出るからには、会見から試合まで全部俺で楽しんでもらえると思います。K-1はほんま華やかだし、めっちゃ面白いからぜひ会場にきてほしい。俺は地方で、K-1に上がるのにめっちゃ時間かかったし苦労したんです。今、地方で頑張っている若い子にそんな思いはさせたくないので、俺がK-1を盛り上げて大阪に持って帰りたいなと。大阪で俺がメインになったら、俺1人で会場が満員になるんじゃないかな(笑)。だから今年はもっと気合を入れて頑張ろうと思ってます」
大阪府池田市出身。1989年5月6日生まれ。小・中学時代には空手や日本拳法の全国大会で活躍。その一方で喧嘩にも明け暮れ、本人曰く「喧嘩は負けなし、全戦全勝全KOだった」。デビュー後は国内-60kgのトップ戦線に上り詰め、2016年4月にK-1初参戦。-60kg日本代表決定トーナメントでは歯に衣着せぬ発言で注目を集め、一回戦で卜部功也と熱戦を繰り広げた。2017年6月のさいたま大会では現スーパー・フェザー級王者・大雅と対戦し、試合前に乱闘騒ぎを起こすなど大きな注目を集めた。3月21日(水・祝)、さいたまスーパーアリーナ(メインアリーナ)で開催される「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN 〜K'FESTA.1〜」で卜部弘嵩と対戦する。空手魚本流全国1位、中学生時代日本拳法全国2位、ISKA世界ライト級王者、初代TRIBELATEキックボクシングスーパーフェザー級王座、初代HEATキックルールライト級王者。SFK所属。Twitterアカウント:@1_kouzi