川澄代表復帰でなでしこジャパンに“執念”注入
4月6日からW杯出場かけたアジアカップ開幕
日本サッカー協会が3月19日、都内で会見を開き、「MS&ADカップ2018」(4月1日、長崎・トランス・コスモススタジアム長崎)と「AFC女子アジアカップヨルダン2018」(4月6~20日、ヨルダン)に臨む、なでしこジャパン(日本女子代表)のメンバーを発表した。
FWの川澄奈穂美が2016年3月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選以来、約2年ぶりの代表復帰を果たした。高倉麻子監督のもとでは初招集となる。
会見で高倉監督は川澄について「ずっと注目して追いかけていた選手。チームが若返っていくなかでは、若手に経験とチャンスを時間をかけて与えていかなければいけないということもあったが、点を取る・ゴールに向かっていくということに関して少し物足りなさがあった。彼女の縦への突破力に大きく期待しているのと、このチームの中では最年長になるが、チームが厳しい戦いの中で精神的にふらつくようなことがあれば、そんなところでもしっかりチームを締めてもらいたいという期待を持って選出した」などと話した。
高倉監督は「執念」「気持ち」を強調
また就任後の試合について「今まで22試合を戦ってきたが、なかなか勝ち星が先行しない理由に失点の多さがあげられる。失点の内容をみると、ほとんどが集中力が切れたミス絡みが多い。チームとしての勝ちに対する執念というか、以前のなでしこが持ち合わせていた勝利への気持ちといったものが、まだ自分たちのチームには欠けている。選手になでしこジャパンの一員であるという責任の重さやバトンを受けて戦いながら次へつないでいくというものに関していろいろな話はしてきているが、自分自身のプレーを必死に戦っているという状況の選手が多くて、チームのために何ができるか、チームとして何が何でもこの試合に勝つというところがなかなか湧き出てこないことが多かった。今回は本番なので自分自身の思いを振り絞ってグラウンドに立ってほしいと思っている」などと話したことからも経験豊富な川澄のような選手の必要性を感じての選出と思われる。
アジアカップは来年の女子ワールドカップ(W杯)フランス大会の予選を兼ねたものとなるだけに、高倉監督は「とにかくなでしこジャパンとして恥ずかしくない試合を1試合1試合戦い、まずはW杯出場を決め、目指すのは優勝。強い気持ちを持って臨みたい」と話すなど会見では“気持ち”という言葉を多く使い選手への奮起を促した。
「MS&ADカップ2018」ではガーナ女子代表と対戦。「AFC女子アジアカップヨルダン2018」ではグループステージでベトナム女子代表(4月7日)、韓国女子代表(同10日)、オーストラリア女子代表(同13日)と対戦する。
他の海外組は4月3日にヨルダンで合流するが、川澄だけは3月26日から合流する。
〈GK〉
1 池田咲紀子(浦和レッズレディース)
18 山下杏也加(日テレ・ベレーザ)
21 平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)
〈DF〉
3 鮫島 彩(INAC神戸レオネッサ)
6 有吉佐織(日テレ・ベレーザ)
2 宇津木瑠美(シアトル・レインFC(USA))
4 熊谷紗希(オリンピック・リヨン(FRA))
17 高木ひかり(ノジマステラ神奈川相模原)
23 三宅史織(INAC神戸レオネッサ)
22 清水梨紗(日テレ・ベレーザ)
5 市瀬菜々(マイナビベガルタ仙台レディース)
〈MF〉
10 阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)
7 中島依美(INAC神戸レオネッサ)
12 猶本 光(浦和レッズレディース)
15 中里 優(日テレ・ベレーザ)
19 増矢理花(INAC神戸レオネッサ)
16 隅田 凜(日テレ・ベレーザ)
14 長谷川唯(日テレ・ベレーザ)
〈FW〉
9 川澄奈穂美(シアトル・レインFC(USA))
13 菅澤優衣香(浦和レッズレディース)
8 岩渕真奈(INAC神戸レオネッサ)
20 横山久美(1.FFCフランクフルト(GER))
11 田中美南(日テレ・ベレーザ)