女性31歳「どうしたら自分を好きになれますか?」【黒田勇樹のHP人生相談 90人目の2】

 こんにちは、黒田勇樹です。
 三栄町live×黒田勇樹「この暗闇を超えて温泉へ行こう」が今日で終わり。
 稽古期間を含めても、あっという間の時間だった気がします。楽しいと時間は早く過ぎてしまうものなのですね。
 また楽しい時間が過ごせるような作品を作ったり、関わったりしていけるように頑張りますので、良かったらまた見に来てください。
 それでは今週も人生相談始めましょう。

写真:https://www.pakutaso.com
※編集部注:相談者の前回のお悩みはこちら
てにおは(女性31歳)のお悩み
「だいぶ前からうつを患っています。産後うつとも診断されました」

 黒田さん、お返事ありがとうございます。

 あまりバイアスをかけずに「自分を好きになる方法」を、と思い前のメールには書かなかったのですが、だいぶ前からうつを患っています。産後うつとも診断されました。

 このことを人に相談すると大抵「休むことが今のあなたの仕事」と言われます。

 症状が悪化する自覚もあるので、無理して家事や育児を頑張ることができない。

 その「頑張ってない状態」=「ありのままの自分」が受け入れられないのだと思います。

 そんな状況なので、私があらゆる面で至らず家族から認められない(褒められない)のは正当な評価だと思います。

 かといって責められたり必要以上に気を使われたりもしないので、家族に不満はないです。

 ステキなママさんに関しては、

 主に保育園の送り迎えで行き交ういろんな方を見て、子だくさんで毎日すっぴんバッタバタでも楽しい!!みたいなのもいいなぁ、本当の意味で幸せなんだろうなぁと思うのですが、
どちらかといえばセンスと余裕のある身なりや言動の方に会うと焦りや嫉妬にも似た気分にかられます。

 私自身は薄化粧にユニクロを基調とした可もなく不可もなくな身なりがやっとです。

 中身が伴わないくせに周りの称賛や評価をもっともっとと獲たがるのが自分のクソなところかなぁ、と改めて思いました。

 私が一歩踏み出すためのなにかを黒田さんからお聞きできるのを楽しみにしています。

◆黒田枠内「頑張ってなくないです。それは他人と比べることでは全くないです」

 わーお!危なかった!僕すぐ「頑張れ!」とか、言いますからね!相談における心の病は、食べ物のアレルギーみたいなものなんだからきちんと事前に言って下さい!

 まぁ、でもそこを言わずに解決策を、と思う所こそが相談者さんの本質というか、性質(タチ)なんでしょうね。

 どこかの政治家さんが「うつになる教師が増えているが、政治家にはそんな心の弱い人間はいません」みたいな発言をしたニュースに、お医者さんが「うつになりやすいのは責任感が強くて仕事熱心な人」と素晴らしい皮肉を返されたという話題を見かけました。

(わかんない人いないと思いますが、言葉を反せば「政治家がうつにならないのは、責任感が無くて仕事熱心じゃないからじゃないですか?」という意味にとれるということね)

 相談者さんも、真面目で熱心な方なんでしょう。前に仰ってた自分の評価は過大評価だったみたいな話も、そう思えば「目標や理想が高かったからこそ」と納得できます。

 そんな方が、生活も環境も変えての、出産子育て。調べてみたところ産後うつは、10人に1人が経験するそうです。

 雨の日には、鼻歌でも歌いながら雨が止むのを待つことしかできないでしょう!

 本人の生まれ持った性質も、今置かれている環境も、全く自分に落ち度のない。10人に1人がランダムで当たる病気に当たってしまったとしたらそれは自然災害と同じことです。

 どうにか「休め」以外の言葉を求めての今回のご相談だと思いますが、プロの言うことにはやっぱり敵いません。むしろニュースでも見ながら、映し出される(一部の!)政治家さんたちの姿に「ああ、自分はこの人たちよりよっぽど繊細で立派な人間なんだな」と思いながら、おせんべいでも食べて下さい。

 頑張ってなくないです。今できることをきちんとしていて、それは他人と比べることでは全くないです。

 運が悪いということもありません。雨の降らない土地は枯れ果てます。

 今降ってる雨が止んだ時には、虹がかかることもあるでしょう。

 今は雨の日と楽観して、無理して外出て風邪ひかない様に、ゆっくりと休まれて下さい。

<人生相談の宛先はこちら

黒田勇樹に相談したい方はメールにて相談内容をお送りください。メールには「ニックネーム、性別、年齢、ご相談内容」をご記載ください。メールアドレスは「sodan@tokyoheadline.com」になります。

黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として活躍。主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともに TBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にてキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパー・メディア・フリーター」と名乗り、ネットを中心に謎の活動を開始。2012年3月には自身のことを記録した『非俳優生活100days』を刊行。 現在は「廃優」と名乗り、俳優業に復帰しているとの噂も。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

<最近の黒田くん>

6月にまた朗読劇やります!お楽しみに!

新作『この暗闇を超えて、温泉へ行こう!』本日無事に終了します!
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