イチローがマリナーズ会長補佐に就任。現役は続行
米大リーグのマリナーズが5月3日、イチロー外野手がメジャー出場の前提となる40人枠から外れ、会長付特別補佐に就任したことを発表した。
今後は球団幹部や選手らのサポートにあたる。今季は試合には出場しないが来季以降は選手復帰の可能性はあるという。
これを受けイチローが記者会見。「大好きなチーム、大好きなチームメート。チームがこの形を望んでいるのであれば、それが彼らの助けになるのであればと、喜んで受けたということ」と話し、来季の復帰については「イメージできないことはない。やってみないことには分からない。僕は野球の研究者でいたい。それも研究材料の一つ」などと話した。
イチローは2001年に日本のオリックスからマリナーズに入団。今季は6年ぶりにマリナーズに復帰したもののここまで15試合の出場で44打数9安打の打率.205にとどまっていた。
もともと昨季のレギュラーだったギャメルがケガで開幕に間に合わないことから第4の外野手としての役割だったが、4月下旬にギャメルが戦列復帰。外野手が5人となったことで、イチローの去就が注目されていたが、先にヘレディア外野手が3Aに降格していた。
マリナーズはイチローについてはジェリー・ディポト・ゼネラルマネジャー(GM)が「イチローはダライ・ラマのよう。(同僚の選手たちは)山の頂上から発せられる彼の言葉を待っているようで、その存在感はとてつもなく大きい」と高く評価。またイチローが「50歳まで現役」と公言していただけに、球団としては「選手」としての余地を残すという誠意を見せた形となった。
マリナーズは来年3月に7年ぶりに日本で公式戦を行うのだが、「事実上の現役引退」という周囲の見方を跳ね返し、イチローはここで現役復帰することができるのか? 早くも来年にまで興味が移っている。