復興スタジアムで釜石とヤマハがメモリアルマッチ!桜庭監督「次の時代に何かをつなげる熱い試合を」
「キックオフ!釜石 8.19 鵜住居復興スタジアム オープニングイベント」の発表記者会見が15日、都内で開かれ、スタジアムのホームチームである釜石シーウェイブス RFCがジャパンラグビートップリーグの強豪ヤマハ発動機ジュビロとメモリアルマッチを行うことが発表された。記者会見には、釜石シーウェイブス RFCの桜庭吉彦GM兼監督と小野航大主将、ヤマハ発動機ジュビロの清宮克幸監督と堀江恭佑主将、そして五郎丸歩が登壇し、意気込みを語った。
東日本大震災後、両チームが試合したことがきっかけとなって対戦が実現。震災後活動もままならない状況のなか、釜石シーウェイブスは市民の後押しで2011年5月に活動を再開。そして同6月、ヤマハ発動機ジュビロが釜石シーウェイブスそしてラグビーの街である釜石を応援するために駆け付け、試合を行った。その行動への感謝を込めて、ヤマハを招待し、試合をすることになった。
桜庭監督は「震災後、初めて釜石に来てくれた心意気、熱い思いに感動した記憶があります。8月19日、多くの皆さんに思いが伝わる試合、2019年のラグビーワールドカップに弾みがつく試合、震災復興がさらに加速するような試合ができれば」と、力強いコメント。
清宮監督は、1982年にヤマハ発動機が創部したときのジャージを持参し、「当時の社員たちが新日鉄釜石のラグビー部にあこがれ、感動し、我々にも同じようなものを作ろうとチームができた。そういった歴史を持つ我々が招待されたのは使命だと思っているし、運命だと感じている。すばらしいものにしていきたい」と語った。
福島県いわき市出身だという小野主将は「地元のチームとして誇りに思いますし、東北出身の者としてもラグビーで東北を盛り上げていけるということで非常に試合を楽しみにしています。チームとしても、ヤマハ発動機さんと試合させていただけるということで、いいチャレンジをするために、いい準備をして、エネルギーがあふれるゲームをお見せできれば」と、意気込む。
五郎丸は震災後の試合を振り返りつつ「震災から3カ月しか経っていないあの苦しい状況のなかで、1500人を超える多くのファンの方々が、大漁旗を振って応援する姿を見て、我々もすばらしいチームにならなくちゃいけないなと逆に勇気や元気をもらった気がしています。7年経ってお互いに成長していると思いますし、その時に感じさせてくれた、ファンの方々や市民の方々に恩返しできるようにいい試合をしたい」。
堀江主将も「全力でプレーしていい試合をしたい。勇気や感動だとか、何かを感じ取ってもらえるような試合をしたい」と、話した。
メモリアルマッチで、釜石シーウェイブスは新日鉄釜石の伝統の色である赤のセカンドジャージで戦う。「8月19日は過去と現在、未来をつなげる日だと思う。そこで改めて赤いジャージでプレーしたい」と、桜庭監督。「次の時代に何かをつなげる熱い試合ができれば」と、抱負を語った。
メモリアルマッチは、8月19日の14時キックオフ予定。