【いまライブで聴くべきバンド】渋谷のライブハウス「TSUTAYA O-nest」編

年間に100本以上ライブを見ているブッキング担当千葉の渾身の3選

　今回のインタビューに答えてくれたO-nestブッキングの千葉氏は、日本大学芸術学部出身で、自分自身も音楽活動を行ってきた中で、現在はライブハウスという一種の音楽の現場で働いている。
インタビューの中で、彼はライブのことを「音や視覚情報、肌で感じる音圧などの複合体験」だと語ってくれた。ライブを見に行くというのはそういうことなのだと思う。CDやYouTubeで味わえないもの、それは画面を通さず目で見る生のステージや、そこにいる人たちの温度感。全員で今、同じ音楽を楽しんでいるという一体感なのだと思う。音楽も生物なのだ。吐き出されたその瞬間が一番新鮮で、熱量がある。ライブハウスという場所では、その一番鮮度の高い音楽体験を味わうことができる。小さなライブハウスでは、アンプの音圧さえも、ずっしりと身に受けながら音楽を聴くことができるのだ。
　ライブハウスには、ライブハウスでしか味わえない「音楽」がある。この連載では、そんな東京の音楽の現場から、「生」の音楽の魅力を伝えていく。

取材・文/ミクニシオリ