西京春馬が足がつるアクシデントで村越に敗れる【6・17 K-1】
1回戦は朝久裕貴に2-1の判定勝ち
「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN ~第2代フェザー級王座決定トーナメント~」(6月17日、 さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ)で行われた「第2代フェザー級王座決定トーナメント」でKrushフェザー級王者の西京春馬は決勝で村越優汰に敗れ、王座戴冠はならなかった。
今回のトーナメントは初代王者でジムの先輩でもある武尊の王座返上に伴って行われたもの。
西京は1回戦で事実上の決勝戦ともいわれた朝久裕貴と対戦。プレッシャーをかけ前に出る朝久に対し、西京は足を使ってかわしては的確にカウンターを当てていく。手数の朝久か確実性の西京か。ジャッジの難しいラウンドが続いたが、2人のジャッジが西京を支持し2-1の判定で西京が準決勝に駒を進めた。
準決勝ではハイキックで芦澤からダウンを奪う
準決勝ではシルビュー・ヴィテズを破った芦澤竜誠と対戦。
芦澤は1R開始早々からプレッシャーをかけ前に出るが、西京は巧みなカウンターで勢いを止める。それでも前に出続ける芦澤。芦澤の勢いが目立つ展開の中、西京は芦澤の右ハイキックをガードすると、その打ち終わりに左ハイキック一閃。見事にアゴをとらえダウンを奪う。
2Rになっても芦澤の前への圧力は止まらない。それを足を使ってさばいてはカウンターを当てていく西京。芦澤は何度も左フックを西京の顔面に当てていくが、西京は顔を振ってダメージを最小限にとどめ反撃。芦澤の挑発にも軽く乗っかる余裕も見せた。
3Rが始まる前のインターバルでもはやる芦澤に対し、冷静にセコンドの指示を聞く西京。どこまでも好対照な2人。3Rは開始早々、笑みを浮かべながら芦澤が圧力をかけ前へ。カウンターで止める西京だが、それでも前へ前への芦澤はコーナーに詰めパンチの連打を放つが、西京はしっかりガードし、致命的な攻撃はもらわない。反撃に出る西京のパンチも当たっているのだが、怯まず前進を続ける芦澤。最後まで打ち合ったままゴングとなった。
判定は1Rのダウンがものをいい3-0で西京が勝利を収めた。
決勝は足がつって無念のドクターストップ
決勝では今年3月にKrushフェザー級タイトルマッチで対戦し、判定ながら退けた村越と対戦。
しかし1R開始早々にローキックを放ったところで、西京が両足に異変をきたす。なんとかごまかし、戦いを続けようとする西京だったが、レフェリーがドクターにチェックを要請。続行不可能と判断され、無念のTKO負けとなった。
西京は試合後の会見で「初めてのトーナメントで試合自体は楽しめた。いい一日にはならなかったが、勉強になった」とトーナメントを振り返った。
決勝のケガについては「一発蹴った時に両足がつって、踏ん張れなくなった。パンチでいこうと思ったが、やっぱり踏ん張れなかった。つりやすい体質だが、試合では初めて。3試合もやるとこういうこともあるのかと思った。自分の中では栄養なども足りていると思ったが、つってしまうということは体のメンテナンスができていなかったということ。そんなことも含めて今後勉強しなければいけない」などと話した。
今後については「ケガを治して、しっかり練習してやり返して、K-1のベルトを巻きたい。絶対にやり返したい」と村越へのリベンジを誓った。
小澤海斗がまさかの1回戦負け
優勝候補と目されていた小澤海斗は1回戦でジョージ・バレラと対戦。小澤は左のミドルキックとボディーブローでペースを握ったかに見えたが、中途半端な距離でバレラが放った右ストレートが思ったより伸びてダウンを喫する。
ほとんどダメージはなかった小澤はなおもアグレッシブに前へ。ラウンド終盤にラッシュをかけたものの、バレラも打ち合いに応じ、パンチが交錯。バレラの左フックに小澤のヒザが折れたところでレフェリーがダウンと判断。このラウンド2度目のダウンで小澤のKO負けとなった。
芦澤竜誠がKOで1回戦を突破
今回のトーナメントの台風の目と目された芦澤竜誠は1回戦でシルビュー・ヴィテズを1R1分28秒、KOで破った。
序盤からヴィテズがリングの真ん中を取り、芦澤がサークリングしながらチャンスをうかがう展開に。プレッシャーをかけ前に出てきたヴィテズに芦澤はパンチで反撃。体勢を入れ替え、逆にコーナーに詰めフックの連打。最後は返しの右フックが顔面をとらえ、ヴィテズがダウン。立ち上がったものの、レフェリーがストップし、芦澤がKO勝ちを収めた。
◆プレリミナリーファイト第1試合/K-1スーパー・フェザー級/3分3R
◯(日本/リーブルロア)横山朋哉 (2R2分5秒、KO)久保一馬(日本/FIGHT CLUB 428)●
◆プレリミナリーファイト第2試合/K-1ウェルター級/3分3R
◯(日本/ポゴナ・クラブジム)海斗(1R1分3秒、KO)渡邊俊樹(日本/優弥道場)●
◆プレリミナリーファイト第3試合/K-1スーパー・ライト級/3分3R
△(日本/K-1ジム五反田チームキングス)鈴木勇人(判定1-0=29-28、29-29、29-29)近藤魁成(日本/大成会館)△
◆プレリミナリーファイト第4試合/K-1フェザー級/3分3R
◯(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)伊澤波人 (判定3-0=29-26、29-26、30-26)伊藤健人(日本/K-1ジム目黒TEAM TIGER)●
◆第1試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・リザーブファイト/3分3R・延長1R
●(日本/ネクサスジム)大滝裕太(1R1分28秒、KO)江川優生(日本/POWER OF DREAM)◯
◆第2試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(1)/3分3R・延長1R
●(日本/K-1 GYM EBISU FREE HAWK)小澤海斗(1R2分57秒、KO)ジョージ・バレラ(スペイン/Jesus Cabello Team)◯
◆第3試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R
◯(日本/湘南格闘クラブ)村越優汰(延長判定2-0=8-7、7-8、8-7。本戦1-1=27-28、28-28、28-27)エリアス・マムーディ(フランス/Mahmoudi gym)●
◆第4試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R
◯(日本/K-1ジム総本部チームペガサス)芦澤竜誠(1R1分28秒、KO)シルビュー・ヴィテズ(ルーマニア/Voodoo Gym Madrid)●
◆第5試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(4)/3分3R・延長1R
◯(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)西京春馬(判定2-1=29-28、28-29、30-29)朝久裕貴(日本/朝久道場)●
◆第6試合/スーパーファイト/K-1ヘビー級(-90kg契約)/3分3R・延長1R
●(日本/士魂村上塾)上原誠(延長判定1-2=10-9、9-10、9-10。本戦0-1=29-29、29-30、29-29)加藤久輝(日本/ALIVE)◯
◆第7試合/スーパーファイト/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R
◯(日本/谷山ジム)城戸康裕(3R2分30秒、反則)マサロ・グランダー(オランダ/Mike's Gym)●
◆第8試合/スーパーファイト/K-1ライト級/3分3R・延長1R
◯(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)ゴンナパー・ウィラサクレック(2R1分48秒、KO)安保瑠輝也(日本/team ALL-WIN)●
◆第9試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・準決勝(1)/3分3R・延長1R
ジョージ・バレラ(延長判定0-3=9-10、9-10、9-10。本戦0-0=28-28、28-28、28-28)村越優汰
◆第10試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・準決勝(2)/3分3R・延長1R
●芦澤竜誠(判定 0-3=28-29、28-30、28-29)西京春馬◯
◆第11試合/スーパーファイト/K-1スーパー・ライト級/3分3R・延長1R
◯(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)山崎秀晃 (判定3-0=29-27、29-27、30-27)中澤純(日本/TEAM Aimhigh)●
◆第12試合/スーパーファイト/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R
◯(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス)木村“フィリップ”ミノル(1R1分48秒、KO)山際和希(日本/谷山ジム)●
◆第13試合/スーパーファイト/K-1スーパー・ライト級/3分3R・延長1R]
◯(日本/K-1 GYM EBISU FREE HAWK)野杁正明(2R2分46秒、KO)ヴィンセント・フォシアーニ(ドイツ/Muay Thai Gym Mendez)●
◆第14試合/スーパーファイト/K-1ライト級/3分3R・延長1R
◯(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)卜部功也(2R46秒、KO)ブラックドラゴン(アメリカ/Blackdragon/Tiger Muay Thai)●
◆第15試合/K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R
◯村越優汰(1R51秒、TKO=ドクターストップ)西京春馬●