同時2階級制覇を狙う猿田がまさかのドクターストップ負け【7・15 修斗】
1Rから快調な動きを見せた猿田だったが…
プロフェッショナル修斗公式戦(7月15日、東京・後楽園ホール)で世界ストロー級王者の猿田洋祐が世界フライ級5位の田丸匠と対戦。3R3分49秒、ドクターストップによるTKOで敗れた。
試合は1Rから猿田がプレッシャーをかけ続け、ペースを握る。1R開始早々にタックルから大きくリフトしてテイクダウンを奪うなど、自力の違いを見せつけるような戦いを展開。猿田がプレッシャーをかけパンチからタックルでテイクダウンを狙うという動きが続く。田丸はタックルを許しながらもケージを使い巧みに立ち上がってはピンチを脱出。猿田は押し込みながらもとどめを刺せないもどかしい展開が続く。
猿田の厳しいプレッシャーの前に田丸は2R終了時にはセコンドがイスを持ち込むまでケージ際に座り込むなど徐々にスタミナを削られ、このままでは猿田の判定勝ちかと思われた。
田丸が猿田の野望に待ったをかける
しかし3R中盤、まさかの展開が待ち受けていた。変わらず一本を狙い攻撃を続ける猿田の顔面を田丸のバックスピンキックがかすめる。キックに合わせてタックルにいった猿田は上のポジションを取ったものの一連の攻防の中で右目の下を大きくはらしてしまう。
攻防が一段落ついたところでレフェリーがドクターにチェックを要請。チェックの間もはれはひどくなる一方で、ドクターストップがかかり、猿田にとっては無念のTKO負けとなった。
猿田はストロー級とフライ級の2階級同時制覇という野望を掲げ、今年1月にフライ級で元パンクラス王者の清水清隆と対戦し勝利を収めた。今回世界ランカーの田丸にも勝てば一気に現実味を帯びたところだったが、足踏みすることとなった。
一方の田丸はデビュー以来続けていた連勝が昨年3月の覇彌斗戦で引き分けてストップして以降、ケガでの欠場、今年1月の復帰戦でKO負けを喫するなど続いた悪い流れを断ち切る大きな勝利となった。
清水清隆が内藤頌貴に競り勝ち、復活ののろし
この日は活発化するフライ級戦線の今後を大きく左右する清水清隆vs内藤頌貴の一戦が行われ、清水が3-0の判定で勝利を収めた。
清水は今年1月に猿田に敗れたものの、それまでは4連勝で2連続KO勝ち。一方の内藤も元修斗世界フライ級王者の内藤のび太の弟ということで、ついついグラップラーに思いがちだが、昨年11月にこの階級の実力者・北原史寛を1RKOで下すなど、ともに倒せる打撃を持つ。
2人は出入りの激しい打撃の攻防を見せ、試合はフライ級らしいスピーディーな展開に。
しかし元パンクラスのフライ級王者である清水は2Rには一瞬の払い腰でテイクダウンを奪うなど、要所で印象的な動きを見せる。タックルで内藤に尻をつかせる場面も多く作り、判定の難しいラウンドが続いたものの、ジャッジ2人が30-29、1人が29-28と3者が清水を支持。清水が復活ののろしを上げた。
◆メインイベント 第8試合「世界バンタム級チャンピオンシップ」
〇佐藤将光(坂口道場一族)(1R4分20秒、KO)トリスタン グリムズリー(アメリカ)●
◆セミファイナル 第7試合 フライ級5分3R
●猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS)(3R3分49秒、TKO)田丸匠(NASCER DO SOL)◯
◆第6試合フライ級5分3R
◯清水清隆(TRIBE TOKYO M.M.A)(判定3-0=30-29、30-29、29-28)内藤頌貴(パラエストラ松戸)●
◆第5試合バンタム級5分3R
◯加藤ケンジ(K.O.SHOOTO GYM)(判定2-0=30-28、29-29、29-28)笹 晋久(TRIBE TOKYO M.M.A)●
◆第4試合フェザー級5分2R
△工藤 諒司(TRIBE TOKYO M.M.A)(判定0-0=19-19、19-19、19-19)稲葉 聡(秋本道場Jungle Junction)△
◆第3試合ストロー級5分2R
●木内 崇雅(和術慧舟會GODS)(判定0-2=18-20、19-19、18-20)本田 良介(CAVE)◯
◆第2試合「インフィニティリーグ2018」ストロー級5分2R
◯小巻 洋平(総合格闘技道場reliable)(1R1分15秒、スリーパーホールド)新井 丈(キングダム立川コロッセオ)●
◆第1試合フェザー級5分2R
△高橋 孝徳(和術慧舟會AKZA)(判定0-0=19-19、19-19、19-19)結城 大樹△
◆オープニングファイト5分2R
△國頭 武(総合格闘技道場BURST)(判定0-0=19-19、19-19、19-19)野瀬 翔平(マスタージャパン福岡)△