劇団☆新感線の『メタルマクベス』が幕開け!
シェイクスピアとメタルが出会って回転
客席が360度回転する劇場「IHI ステージアラウンド東京」で23日、新しい舞台作品の上演がスタートした。「新感線☆RS『メタルマクベス』disc1 」で、劇団☆新感線と宮藤官九郎がタッグを組んでシェイクスピア作品に挑んだ作品。初演から12年の時を経て、回転劇場と新たな出会いを果たし、とてつもないサイズ感で迫ってくる作品になっている。
劇場は昨年東京に上陸。こけら落としとして、劇団☆新感線が、代表作の『髑髏城の七人』を5つのシーズンに分けて、1年3カ月に渡り上演した。本公演はそれに続くもので、劇場第二章ともいえる。
シェイクスピアの『マクベス』の世界観はそのままに、2206年の未来と、1980年台の日本での物語の二重の構造で表現した舞台。そこにハードロックやヘヴィメタルの楽曲の生演奏、走り回るバイク、圧倒的な映像表現も加えられて、とてつもない勢いで突き進む。初演の際には、前代未聞のシェイクスピア作品として話題を集めたが、今回の上演は当時の驚きや衝撃を軽々と飛び越えそうだ。
“disc1”に続き、“disc2”“disc3”と題して、キャストを変え、演出にもアレンジを加えて、3作を連続上演する。
23日上演が始まった “disc1”では、原作のマクベスとマクベス夫人にあたる役どころを退団してから21年ぶりの劇団☆新感線出演となる橋本さとし、ミュージカルの女王・濱田めぐみが熱演。狂気や繊細さ、ゴージャズ感、笑わずにはいられない部分など観客はステージ上のすべての演者の一挙手一投足にクギづけになることは間違いない。
初日を翌日に控えた22日には公開ゲネプロが行われ、橋本と濱田、そして西岡徳馬が取材に対応。
21年ぶりの劇団☆新感線出演について聞かれた橋本は、「ホームに帰ってきた感じです。自分が自分でいられる場所を再確認した」。また、今後続く“disc2”“disc3”と公演が続くことについて、自らが公演のボーダーになってくるとし、「できるだけ高いボーダーを置いていったろうかな」と、けん制した。
今作が劇団☆新感線初出演となる濱田は「とにかくエネルギーがすごい。そのエネルギーの中に紛れ込んで、うまく旦那さんであるさとしさんのランダムスターをフォローできれば」と話した。
8月31日まで同所で。
公演の様子を生中継! ライブビューイングも決定
『メタルマクベス』disc1では、本公演を生中継するライブビューイングを実施することが決定した。開催日は8月9日で、昼公演と夜公演を生中継し、全国約65館の映画館で上演する。上映館によってはいずれかの回のみの上映になる。価格は4500円。オンライン販売、窓口販売とも8月6日から。先行発売もある。