堀口恭司「勝たなきゃいけない」亡き師匠に勝利誓う【7・29 RIZIN.11】
「師匠も自分が勝つことを望んでいた。しっかり割り切ってやる」
「RIZIN.11」(7月29日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)に出場する堀口恭司が7月26日、公開練習を行った。
堀口は7月15日に空手の師匠である二瓶弘宇氏を亡くした。堀口は練習の拠点はアメリカのアメリカン・トップチーム(ATT)に置くものの、試合前は二瓶氏のもとに赴き、最後の調整をして試合に臨むのが常だったことからその動きに注目が集まったが、3分間のシャドーの中でいつもと変わらぬ軽やかな動きを見せた。
練習後の会見で堀口は二瓶氏について「師匠も自分が勝つことを望んでいた。今、師匠のことを考えてしまうとナイーブな気持ちになってしまうので考えないようにして試合に集中している。試合とそれとは別。試合が終わってからしっかり悲しめばいいかと思う。そこを同じに考えてしまうとマイナス思考が強くなってしまう。しっかり割り切ってやります」と話した。そして「最後に会った時は自分が帰国してすぐだった。もう話もできない状態だったが、自分が病室に入ったら動いてくれて、うれしかった。やっぱり勝たなきゃいけないと思った」と必勝を誓った。
練習については「ご家族も空手の選手なんですけど、“二瓶さんが望んでいるから”ということで、お葬式の次の日から練習に付き合ってくれた。すごくうれしかった」などと二瓶氏の家族への感謝を口にした。
扇久保博正と対戦。「自分がどういうふうに勝つかは見えている」
堀口は今回、5年前に修斗のリングで戦い、勝利を収めた扇久保博正と対戦する。扇久保に関しては「基本的に動きはあまり変わっていないと思う。そんなにベースは変わらないもの。精神的に強くなった。あとは技術がちょっと上がったと思う」と言うものの「でもそれは自分も一緒。今の自分と5年前の自分が戦ったら相手にならないと思う。アメリカに行って変わった部分をしっかり見せたい」と話した。
扇久保対策としては「寝技が強い選手なので、しっかりタックルを切ること、倒されないようにすること。倒された時にどうやって自分の土俵に持っていくかを練習してきた。寝技の展開になってもATTでしっかり練習しているので、臆することなく自分の技を仕掛けたり、攻防できると思っている」と万全のよう。
扇久保が堀口に勝って9月からの「RIZIN キック WORLD GP 2018」(仮称)への参戦へ意欲を見せていることについては「大丈夫です。負けないんで」とあっさり。前戦はイアン・マッコールを9秒で葬ったのだが、「今回もチャンスがあれば仕留めに行く。さすがに9秒ということはないと思いますが。しっかり自分の試合をしようと思っています。自分の戦略は自分の戦い方をどんな相手に対してもするということ。自分がどういうふうに勝つかは見えている」と絶対的な自信を見せた。
浅倉カンナvsRENA戦は「カンナ勝利」と予想
また今回は浅倉カンナvs RENA戦にメインを譲る形となったが、そこには特にこだわりはないようで、気になるカードとしてこの一戦をあげ「ファン目線でどっちが勝つんだろうって。浅倉選手のほうが勝つんじゃないかと思うんですが、格闘技の世界はなにが起こるか分からない。そこを楽しみにしています」と予想を披露した。
ちなみに「もともと中学の時にサッカーをやっていた」という堀口は7月15日まで行われていたサッカーのワールドカップ(W杯)にはまっていたとのこと。
「日本とベルギーの試合は最初は日本が勝っていたのに負けちゃって悔しかった。ATTにはブラジル人がたくさんいて、みんなに“日本は負ける”と言われて“いや、勝つ”って言い合っていた(笑)。決勝トーナメントに進んで溜飲が下がった」とW杯では世界の強豪を相手に戦う日本代表を応援していたのだが、ついつい買ってしまったゲームでは勝ちにこだわるようで「日本じゃなくてブラジルとか強いチームを使っている。やっぱりパス回しとかダッシュが速いチームを使ってます(笑)」とのことだった。