「QUINTET」アマチュア大会に45チーム225人が参加

山田崇太郎(左)は圧倒的なグラップリング力を見せ5人抜きを達成

ZST王者の山田崇太郎が5人抜き達成
 桜庭和志がプロデューサーを務めるグラップリングイベント「QUINTET」の初のアマチュア大会となる「Amateur QUINTET.1」が9月23日、東京・墨田区の墨田区総合体育館で開催された。

 初めての試みではあったが男女合わせて45チーム225人の選手が参加。同館の武道場は大きな歓声と熱気に包まれた。

 大会は参加者のキャリアに応じて、桜庭プロデューサー、中井祐樹審判委員長、Amateur QUINTET実行委員の新明佑介氏がクラス分け。男子は4~5チームによるトーナメントが10個、女子は2チームによる対戦が組まれた。

 男子のライトウェイト(合計-360kg)のエキスパート セクション3に出場した「カルペディエムwith山田崇太郎&ギロチン」の山田崇太郎は1回戦の「チーム一本ブルテリア」戦でQUINTET史上初の5人抜きを達成した。

「EX FIGHT」の先鋒で登場した石田光洋は見事な一本勝ちを飾った

「EX FIGHT」チームで石田光洋も参戦。見事に一本勝ち
 山田は総合格闘技のZSTの現ウェルター級王者。カルペディエムは「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO」(6月9日、東京・ディファ有明)の優勝チーム。そしてギロチンこと齋藤曜(修斗バンタム級世界ランキング3位)という猛者を揃えたチームは決勝も制し、優勝を飾った。

 また総合格闘家の高谷裕之が代表を務めるジム「EX FIGHT」がチームを結成しエントリー。かつてPRIDE武士道などで活躍し、現在、同ジムでトレーナーを務める石田光洋が出場した。石田は先鋒で出場し、スリーパーホールドで1人抜き。仕留めるのに時間がかかったため、相手の次鋒には屈してしまったものの、変わらぬグッドシェイプで、かつて総合格闘技のリングで見せたレスリング力をいかんなく発揮した。

優勝した女子の「GTS」

注目の柔術世界選手権4連覇の湯浅麗歌子はまさかの出番なし
 2チームの参加となった女子は直前に参戦が発表された柔術世界選手権4連覇の湯浅麗歌子が加わった「GTS」と「とらの娘レスリングクラブ」が対戦。GTSの先鋒・松本彩が3人抜きの後、副将・柳とドロー。そして次鋒の越後伊織が大将の端貴代と引き分け、GTSが優勝した。注目の湯浅は副将で出番なしという結果に終わった。

 また「ライトウェイト ビギナー」トーナメントには西口プロレスで活躍する「焙煎たがい。」が芸人グラップリングチームを結成し参加。1回戦で敗れてしまったものの、5人は笑い抜きで懸命なファイトを見せていた。

 今回の大会について審判委員長を務めた日本ブラジリアン柔術連盟の中井祐樹会長は「たくさんのチームに参加してもらってたくさんの笑顔が見ることができて、こういう盛り上がり方があるということを知ってもらえて良かった」、桜庭も「思った以上に皆さんが盛り上がっている。知り合いの方とか見に来ている人がめちゃくちゃ盛り上がっているのを見て、やって良かったと思った。試合自体も見ていて面白かった。本当にテーマとして言っていた“熱闘甲子園”みたいな感じで面白かった」などと振り返った。

懸命なファイトを見せた芸人チームの焙煎たがい。(右)

桜庭は「日程なども調整できればまたやりたい」
 参加チームが45チームに上ったことについて中井会長は「予想以上だった。仲間と組んで試合をするというのはこんなに面白いものだということが、過去のQUINTETの3大会で浸透したんだと思う。これから40歳以上のマスター部門も女子ももっと増えていけばいいと思う」と話した。

 女子については2チームしかなかったことから、注目された湯浅の出番がなかったことについて桜庭は「2チームしか出ない時はルールを変えようかな(笑)。8人抜かないと駄目とか。そうすると絶対出られると思う。さすがに1人で8人抜きはできないと思うから。2チームだと出られない人が出る可能性があるから最低でも4チームは欲しいですね」などとジョークを交えながらも再考の余地があることを示唆した。

 今後、第2回の開催が期待されるが桜庭は「5人メンバーを集めるのは大変だと思うんです。今回も締め切りギリギリでたくさん応募が来た。僕も実際やっていて5人のスケジュールを合わせるのは大変。今回は3連休の真ん中ということで参加しやすかったということもあるかもしれないので、そういう日程なども調整できればまたやりたいと思う」と話した。

大会を振り返った中井審判長(左)と桜庭プロデューサー
チーム戦ならではの光景。控えの選手がファイト中の選手に応援&アドバイス
〈各トーナメントの優勝チーム〉
◆ライトウェイト(合計-360kg)エキスパート セクション1(5チーム参加)
「頂柔術トップチーム」

◆女子レギュラーウェイト(合計-260kg)エキスパート(2チーム)
「GTS」

◆ライトウェイト(合計-360kg)エキスパート セクション2(5チーム参加)
「team É NÓIS JAPAN」

◆ライトウェイト(合計-360kg)エキスパート セクション3(4チーム参加)
「カルペディエム with 山田 崇太郎&ギロチン」

◆ライトウェイト(合計-360kg)エキスパート セクション4(4チーム参加)
「Amenokaku」

◆マスターライトウェイト(合計-360kg)エキスパート セクション1(4チーム参加)
「トラスト柔術アカデミー千葉」

◆マスターライトウェイト(合計-360kg)エキスパート セクション2(4チーム参加)
「DRAGON'S WK GRIP」

◆マスターライトウェイト(合計-360kg)アドバンス(4チーム参加)
「パラエストラ八王子2」

◆ライトウェイト(合計-360kg)アドバンス セクション1(4チーム参加)
「Jiu Jitsu NERD選抜」

◆ライトウェイト(合計-360kg)アドバンス セクション2(4チーム参加)
「ジャイアントキリング」

◆ライトウェイト(合計-360kg)ビギナー(4チーム参加)
「TRIBE TOKYO M.M.A U-40」