大橋JCTに実りの秋 地元小学生が屋上水田で稲刈り
目黒区菅刈小学校の5年生が2日、目黒区の大橋ジャンクション内の施設屋上にある「おおはしの里の杜」の水田で稲刈りを行った。今年6月に自分たちで植えた苗が成長、重みで頭を下げた田んぼいっぱいの稲を、1時間弱ですべて刈り取った。
子どもたちは、刈り方の指導を受けると、裸足になって田んぼに入って、いよいよ収穫。腰を低く落として稲の株を握り、鎌を根元にあてて、刈る。子どもたちのまなざしは真剣そのもので、知らぬ間に元気な声は聞こえなくなり、あちらこちらから稲を刈り取る「ザクザク」という気持ちのいい音がした。
「刈れたぞー!」。あちこちから声があがり始めると、作業はスピードアップ。刈り手やグループを交代しながら、すべてを刈り取るまでは、あっという間だった。わらで縛ってまとめた稲の山は子どもたちの腰ぐらいの高さになった。
作業を終えた子どもたちは「お米を束にするのが難しかったけど、昔の人は毎回やっているのですごいと思いました」、「思っていたより稲が固かったです。農家の人たちが全部手作業でやっているのはすごい」とキラキラした表情だった。
この日収穫した米は約30キロになるという。これから乾燥して脱穀。その後も、もみすり、精米と食べるまではまだまだ作業がある。12月には今日収穫した米を炊き、おにぎりを握る。
「稲作体験」は、平成23年度から行われている取り組みで今年で8回目を迎える。子どもたちが地域文化や自然とのふれあいを楽しく学ぶとともに、自然環境の保全などについても関心を持つことを願い、この地域を学区とする児童を対象に実施している。毎年田植え、稲刈り、脱穀など米づくりの一連を、子どもたちと首都高速道路株式会社の社員が協力して行っている。