地震の直後、台風の真っただ中というのに北海道は力強く僕を感動させてくれた【黒田勇樹のHP人生相談 札幌旅情編】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 今回は1度お悩み相談をお休みさせていただいて、ちょっと旅行記みたいなものを書かせていただこうと思います

 映画の撮影で、北海道は札幌、もっと詳しく言えば狸小路という繁華街近辺に数日滞在していた。

 本分は仕事なので、あちらこちらへと観光に回ったわけではないが、ふとした空き時間で街を歩きながら、感じたことを書き留めようと思う。

 まず驚いたのは、東京は中野近辺で非常にお世話になっている安居酒屋「四文屋」が狸小路のど真ん中にあったということ。これでは北海道の友人が東京に遊びに来た時に「自慢できる玄人っぽい穴場」が1軒減ってしまう。

 そして、反対側を見れば北海道で有名な焼き鳥チェーン「串鳥」があるが、こちらは逆に東京は吉祥寺のど真ん中にもある。

 インターネットの普及や、物流の進歩で日本全国くまなく同じ店が展開し、同じ商品が提供される様になったことは、ほとんどの人にとって非常に有益でありがたい進歩なのだが、僕ら旅人にとっては“風情”を感じることが少なくなってしまうというマイナスの面も持っているのではないだろうか。

 本来“風情”と真逆の存在であるはずのコンビニエンスストアだが、北海道ではナンバーワンのシェアを誇る「セイコーマート」に風情を感じてしまうのもまた面白い。

 今回の旅で最も風情を感じたのが「生ししゃも」、今が旬のど真ん中らしい。東京在住の感覚でいうとししゃもと言えば子持ちの焼き魚、しかも大体が外国産の偽物のことだが、こちらはとれたてピチピチの切り身が酢飯の上に乗って握り寿司となって現れた。

 確かに風味からはかすかにお馴染みのししゃもを感じるが“生”の味の力強さや歯ごたえ、果汁の様なさっぱりした油はここでしか味わえない。

 そういえば、モンゴルとロシアの国境付近で飲んだウォッカや、ブラジルで食べたシュラスコも格段に美味かったことを思い出す。

 地のものは、地で味わうのがやはり一番なのだろう。

 地震の直後、台風の真っただ中というのに、北海道は力強く、僕を感動させてくれた。

「セイコーマートでガラナかサッポロクラシックを買うのが、一番北海道を感じる」なんて未来にならないよう、これからも地方の外食産業には頑張ってもらいたいし、国内の旅行客もこういった観光地を大事にしていかなければ。

 どんなに便利な世の中になっても、「遠くへ行き、見たことのない景色を見、食べたことのないものを食べる感動」だけは、どうか無くならないでほしいと強く願った。

 今週は胸に秘めた熱い想いがあふれ出し、少し趣を変えて旅行記をしたためてみましたが、これから魚介がどんどん美味しくなるらしいので、マジで北海道旅行おススメです。

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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として活躍。主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともに TBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にてキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパー・メディア・フリーター」と名乗り、ネットを中心に謎の活動を開始。2012年3月には自身のことを記録した『非俳優生活100days』を刊行。 現在は「廃優」と名乗り、俳優業に復帰しているとの噂も。

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