【インタビュー】小野塚勇人「姿かたちが全然違う」映画とドラマ!「ふり幅、楽しんで」 



――大杉さんと話をするチャンスは、あまりなかったのですか?

撮影中は話さなかったんです。「そうしよう」なんていう話はなかったですけど、たぶん、仲が悪い設定だったからだと思います。撮影が終わった後は気さくに話をしていただいたので、その時になって、わざとそうしていただいていたんだと思いました。あの親父と息子という関係性を築けたのはそのおかげだったと思います。重みを痛感する作品だったし、出会いでした。

――演じるうえで、莞爾は難しい役でしたか?

自然体でできたので難しさはあまりなかったです。この作品に携わって一番感じたのは、責任です。

――それはどうして?

この作品は東広島市の人たちのバックアップがあったから完成したと思っています。送迎をしてくれたり、炊き出しをして温かいご飯を食べさせてくれたり、BBQをしてくれたり。本当にいろいろしてくださいました。撮影中は1日の撮影が終わると毎日のように宴会で、そこで日本酒の味わい方や飲み方、順番や合わせるつまみだとか(笑)、日本酒についていろいろ知ることができました。それに何よりも東広島の温かさも知ることができたと思います。だんだん自分も東広島の人になったような気分になって、それがリアルに作品の魅力につながっていると思います。

――小野塚さんはもともと日本酒はイケる口?

そんなことはないです。ヒロインの川栄(李奈)さんが演じている詩織(東京から研修にくるリケジョ大学生)と同じで、日本酒にはあまりいいイメージは持っていませんでした。でも今は、その真逆になりました。お店で、おいしそうな日本酒があると頼んじゃいます。レモンサワーもおいしいですけど(笑)、……ゆっくり味わいながら飲むのはやっぱり日本酒(笑)。映画に出てくるお酒はみんなおいしいので、お酒が飲める人は一度試してほしいですね。

――さて、莞爾と詩織の関係性についてですが、お話が進むにつれてだんだん距離が縮まっていきますが、映画では描かれていないその先、2人はどうなるんでしょう。小野塚さんはどう思いますか?

……それは見てくださる方に完全に委ねます(笑)。