K-1スーパー・ライト級トーナメント うまさと強さを見せたゲーオが復権
「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN 〜第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント〜」(11月3日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ)で行われた「第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント」でゲーオ・ウィラサクレックが決勝で佐々木大蔵を3−0の判定で下し優勝を果たした。
ゲーオは4年前の旗揚げ戦で行われた「−65kg初代王座決定トーナメント」の優勝者。長く王座に君臨していたが、昨年6月に野杁正明に敗れ王座から陥落すると、今年3月には平本蓮にも敗れ、ゲーオ時代の終焉を思わせたが、スーパー・ライト級の時計の針は4年前に逆戻りした。
ゲーオは「事実上の決勝戦」といわれた1回戦の大和哲也をわずか1R1分32秒、左ハイキックで沈めると、準決勝では左右田泰臣と延長にもつれこむ熱戦を繰り広げ、判定勝ち。
左右田戦で左スネを負傷したものの、決勝の佐々木戦では相手のグローブに左ハイを当て、ダメージを最小限に抑えながらポイントを稼ぐという熟練の技を見せ、判定勝ちを収めた。
佐々木はゲーオのケガは分かっていたものの「決勝だし強く蹴ってくると思った」と警戒するあまり序盤は手数が少なくゲーオの先制を許してしまい、最後まで“行き切れない”まま3Rが終了。悔いの残る敗戦となった。
ゲーオは試合後の会見で「自分の身体のコンディションが大丈夫な限りは戦っていきたいが、もう35歳なので、体がどうなるかは分からない」と話し、一夜明け会見では「少なくともあと1年は試合をするつもり。今後のことは会長とも相談したい」とやや踏み込んだ発言をした。
打倒ゲーオに残された時間は短い。
弘嵩がフェザー級で復活
今大会ではフェザー級のスーパーファイトが3試合組まれた。元K-1 WORLD GP スーパー・フェザー級王者で今回フェザー級に階級を落としての初戦となる卜部弘嵩は、今年大きな飛躍を遂げた芦澤竜誠と対戦。3Rに先制のダウンを奪われ、絶体絶命のピンチを迎えたが、そこから2つのダウンを取り返し、3R2分28秒、逆転KO勝ちを収めた。試合後は「もう、チャンピオンとやるしかない。そこしか見ていない。僕以外いない」と村越優汰の持つフェザー級のベルトに狙いを定めた。
その村越はスペインの17歳、アレックス・リーバスにまさかの判定負け。フェザー級の混沌は深まるばかりとなった。