デビュー作は“初舞台”長瀬広臣インタビュー【田口桃子の「死ぬまでモテたい」 第19回】

 今日11月9日、GIRL’S CHから新しいラブメンがAVデビューします。

 役者の経験を経てAVで1番を目指す長瀬広臣くんに、デビューにあたっての意気込みを聞いてみました。

――デビューのきっかけは。

 22歳で役者の学校を卒業して、そこから8年役者をやってました。で、30歳になって、もう役者はやめようと思っていたときに、スカウトされて。役者としての最後の舞台、「風呂ダンサーズⅡ」のときですね。

 最初は全然そんな気はなかったんですけど、事務所の方といろいろ話をして考えて、せっかく役者やめたし、やってみようかなと思って。

――もともと演劇に興味があったのでしょうか。

 全然。当時、毎日すること一緒で。友達と遊んで、飯行って、とか。

 そんなときにたまたま、ネットにオーディションみたいなの出てて。友達とノリで試しに送ってみたら、養成所だったんですよ。ちゃんと読んでなくて(笑)。

 でも、せっかくだし、行こうかなって、そこからですね。

――役者からAV業界に転身ということですが。

 やっぱり不安でしたね。未知の世界だし。見てた側の人だったんで、まさか自分がやるとは。悩みましたね。

――もともと女性向けAVって知ってましたか?

 知ってました。舞台で北野翔太くんと共演したときに、そういうのがあるんです、って。

 出るにあたって、勉強するためにDVDをもらって見ましたね。一徹さんと有馬芳彦さんのです。

 一徹さんは、王子様ですよね。なんていうか……愛しあってるというか、相手の女性のことを愛してますよっていう雰囲気がある。

 有馬さんは、もともと演劇やってた方だから、お芝居ももちろんうまいし、本当にその役柄その人なんだっていう感じでした。

 見比べると人によって違うんだなって思いました。

――自身のデビュー作はどうでした?

 大変でしたね。何もわかんないんで。初舞台って感じです。

 これまでにドラマは出たこともあるし、デビュー作の撮影自体はドラマっていう感覚で撮ってて。でも、いざ、絡みいきますかってなったときに、「あ、やっぱり違う」って感じちゃいましたね。

――緊張しました?

 すごい緊張しました。新人なんで、粗相があったら申し訳ないなって。絡みがうまくできなかったら女優さんにも申し訳ないなと思って、そういうところで気を使っちゃったりで緊張しましたね。

 あと、顔、表情とかを見せなきゃいけないんで。モザイクの位置とかも。カメラマンさんにも「もうちょっと顔上げて」「顔を左に向けて」とか言われながら撮影しました。そこは苦労しましたね。エッチって、自分の欲じゃないですか。でも撮影って欲じゃないんですよね。ちゃんと見せなきゃ。お客さんに見せるものだからっていうのは、舞台と一緒ですよね。

――反対に、楽しかった部分は。

 こういう設定のドラマやってみたいっていうのが叶ったんですよ。だからすごく楽しかった。消防士の役なんですけど、「消防士ってこんな恋愛するのかな?」とか思っちゃいました。

 自分がこういうのやりたいって言って、叶うってなかなかないじゃないですか。それをやらせてもらえるっていうのは、感謝してますね。

 ちょうど今撮ってるやつも僕がやりたいって言ってたやつで。

――どんな作品なんでしょうか?

 探偵ものですね。僕は新人の探偵で、探偵になりたいってあこがれて、やっと初仕事の依頼をもらって。結構僕の役はおっちょこちょいですね。

――副団長(「風呂ダンサーズⅡ」で演じた役)のときとだいぶイメージが変わりますね。

 そうなんですよ。今まで僕の出た舞台って、まじめ、俺様、ヤンキーとかが多かったんで、「あ、今回はおっちょこちょいができる」って。本当はふざけたりして場を盛り上げたいタイプ。副団長は副団長で、すごくいいところがあるんですけど、役としては難しかったですね。

――今後こんな企画やりたいとかこんなドラマ出たいとかありますか?

 消防士、探偵とやったんで、次は……やったことないような店員さんとか。たとえば、動物園の飼育員さんとか、水族館のスタッフさんとか、先生とかもいいですね。日常じゃ体験できないような、そういうのとか挑戦してみたいですよね。

――現在劇団Rexy第7回公演「黒服ドレッサー」公演中です。

 本番まで早いですね、(インタビュー日から本番まで)二週間ちょっとなんで。もう今日いれて稽古期間が残り何日かです。

 役は店のボーイなんですけど、借金してて、その借金返済のつなぎで店で働いているっていう。その借金も寄付したお金で作った借金で、借金作って寄付して。都合が悪くなると神に祈って(笑)

――破天荒なキャラですね。

 演出家の方に、すごい難しいって言われました。でも「普段の長瀬くんでいいんじゃない?」って。逆にそれ言われると、「本当これでいいの?」とか思っちゃうんですけど。(笑)

――「風呂ダンサーズⅡ」からの参加ですが、Rexyらしさは。

 今までRexyって男性キャストばっかりなんですが、今回初の女性キャストがいる。全然「風呂ダン」と印象が変わったんで新鮮ですね。たぶんみんな新鮮だと思います。お客さんにとっても新鮮だと思います。

――最後に、これからどんな活動をしていきたいですか?

 やるからには、1番をとりたい、上をめざしたい。いい作品を作って、皆さんに見てもらえて、見た人が「こうしたほうがいいよ」っていうのを聞いて勉強して、よりいい作品を作って、そういう努力をして、皆さんに知ってもらえると思っていて。

 もう一つはテレビとかメディアに出て、偏見をなくしたいと思ってるんですよね。こういう仕事を、みんな誇りをもってやってるっていうのを、知らせたいですね。

 AVをやるってなると、まわりからのいろんな意見がある。でもそれってその人が選んだ道だから、誇りをもってやっていいと思うんですよ。まわりになんて言われようが、敷かれたレールの上を歩くんじゃなくて、自分がレールを敷いていく、っていう感じで。

 だから偏見なく、こういう仕事をやってるんだよっていうのを、皆さんに知ってほしいなって、思います。

 あとは海外ですね。僕はハーフなんで、中国とかアジア圏に名前知られたいですね。

 というわけで、今日から新しいラブメンがGIRL’S CHに仲間入りです!

 ぜひサイトで、デビュー作「Protect You ~君の全てを守りたい 長瀬広臣DEBUT~」をチェックしてみてくださいね。

長瀬広臣(ながせ・ひろおみ) プロフィール
1988年2月1日生まれ
身長:178cm
血液型:AB型
特技:中国語/テコンドー

田口桃子(たぐち・ももこ)
GIRL'S CHプロデューサー。2007年、新卒でソフト・オン・デマンド(株)に入社。
営業、マーケティング等の部署を経て、2012年よりGIRL'S CHの立ち上げに携わる。
以来現在まで、GIRL'S CHの現場リーダーとしてサイト運営をしつつ、オリジナル動画ではレポーター出演等をすることも。