橘ケンチが三浦しをんと読書会「新たな可能性、感じた」


 橘ケンチ(EXILE/EXILE THE SECOND)が12日、日本出版クラブで、自身が主宰する読書コミュニケーション空間『たちばな書店』の初めてのリアルイベントを行った。

 人気小説家の三浦しをんを迎えての読書会。当日は抽選で選ばれた100名が参加し、三浦の著作『舟を編む』を課題図書に、「どの登場人物に思い入れがあるか」や「このシチュエーションに何を感じたか」といった設問に対して、活発に意見を交換し合った。

「読んでくださった方の話し合うところを目の前で見させていただく機会は、これまで経験したことがなかったので、とても楽しくて刺激的な体験をさせていただきました。」と、三浦。「どうしても本を読むのはひとりですし、読書感想文を書いたとしても双方向のやり取りにはなりにくいもの。ひとりで完結してしまいがちな本を読むという行為から生まれた感情を、みんなで共有してわけ合えるたちばな書店の試みは、異なる意見や自分以外の人の読みを感じられる本当にいい場であるなと思いました。今日のような読んだ人の感想を目の前で聞けるというこんなすてきなイベントを、たちばな書店さんがあちこちでやってくださると書き手は励みになるはずと感じると同時に、参加したいと思う作者のみなさんもいっぱいいると思います。ぜひ今後も続けていただきたい」と、コメント。



 橘は「三浦さんとご一緒させていただいて感じたのは、文章で人の感情を揺さぶる方なだけに、意見交換の場でも言葉に対する絶妙なバランス感覚を持っていらっしゃるということでした。感じたことや好きなことを率直に言葉にされる、いい意味で飾らない気さくな方だと感じました。だからこそ、会場のみなさんにも人柄が伝わって和やかで楽しい場にすることができました」。

 また「たちばな書店の新たな可能性を感じることができる1日」だったとし「たちばな書店としても、本来のオンライン上を始め、リアルな場でも常にチャレンジを重ねていきますので、今後の活動も楽しみにしていただけたらと思います」と、手応えを感じたようだった。

 イベントは、一般社団法人リットストックと文化庁が行う第1回『国際文芸フェスティバルTOKYO』(コア期間は、11月22~25日)のサテライトイベントとして、行われた。

『たちばな書店』は、“本好きな皆さんと橘ケンチが一緒に創り上げる書店”をコンセプトに、本の魅力をたくさんの人に伝え、本を通して、さまざまな価値観に触れることができる場所を作りたいという橘の想いからスタートしたプロジェクト。