メイウェザーが天心戦について「KOしてもされても公式な戦歴には残らない」【12・31 RIZIN】
「世界的にはとても有名だが日本では知名度が高くない。無敗の自分と戦えば盛り上がると思ったんだと思う」
「RIZIN.14」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)でフロイド・メイウェザーと対戦する那須川天心が12月7日(現地時間12月6日)、アメリカにあるメイウェザーボクシングクラブで公開練習を行った。
天心はメイウェザーが練習しているであろうリングに上がると3分のシャドー2ラウンド、ミット打ち1ラウンドを行った。
その後、現地メディアの取材に応じた天心はこの対戦が決まったことについて「まず信じられなかったというのがあるが、こういうチャンスが来て受けない選手はいないと思うのですぐ受けました」と話した。
試合については「メイウェザー選手に一太刀いれるために練習をやっているので、人生を懸けてメイウェザー選手に全てぶつけていきたい。3分3ラウンドというルールをうまく使っていきたい。メイウェザー選手も速いが、自分にも速さはあるのでそこを生かして思いきってやりたい」「(マクレガーより)いい結果を残す自信はある」「メイウェザー選手をKOする事は難しいと思うが、チャンスがないわけではない。その機会を多く作りたい」「ボクシングボクシングした戦い方はしない。キックの技術を生かして戦う」などと話した。
なぜメイウェザーが自分と戦うことを選んだのかと問われると「世界的にはとても有名だが日本では知名度が高くないと思うので、無敗の自分と戦えば、盛り上がると思ったんだと思う」と話した。また日本人の持つメイウェザー像についても「ボクサーということと、世界で一番稼いでいるアスリートということしか知らないと思う」とばっさり。ただし自身は「メイウェザーは完璧な選手。目が良い。反応も素晴らしい。パンチを当てさせない。安全な戦い方をするファイター」との認識を示した。
メイウェザーは「この試合は9分間のエンターテインメント」
この日は揃っての会見が予定されていたのだが、メイウェザーは30分遅れて登場。リング上に用意された会見場に現れた。
メイウェザーは天心がコメントした後にマイクを握ると「この試合は特別なものではない。12Rやるのが試合だと思っている。でも大きなお金が動く。ファンの人を楽しませる1日になる。エキシビションバウトになると聞いている。これはどちらの戦歴にも残らない試合になると思うが、何か通常とは違うことをさせてくれるいい機会。この試合はエンターテインメントがすべて。9分間のエンターテインメントをお見せしたい」とこの試合がエキシビションであることを強調。ただし「自分がKOされても彼がKOされても、それは我々の公式な戦歴には残らないのであまり気にしないでおきたい。ただこの試合が実現するということに喜びを得たい」とRIZIN側が言う「KO決着はある」という発言を裏付けるコメントを残した。
「俺はボクサーなんだからボクシングルールで戦う。彼が足を上げるなら、俺のファイトマネーが上がるだけ」
この独演会の後、マイクを渡された天心が「本気で挑戦させてもらう」と言うとメイウェザーは椅子をかたづけ強引にフォトセッションに移行。これで終わりかと思いきや、そこから一時は立ったまま記者の質問に答え始める。
結局最後はまた椅子に腰かけ独演会は継続。ルールについて問われると「全部自分に決断はゆだねられている。MMAではやらない。俺はボクサーなんだからボクシングルールで戦う。彼はキックボクサーかもしれないが俺のルールで戦うのは当たり前。もし彼が足を上げるなら、俺のファイトマネーが上がるだけ。自分は相手のルールで戦うことはしない。自分と戦いたいのならボクシングルールになるのは当たり前」とあくまでボクシングルールでの戦いであることを強調。そして「戦い方は任せる。自分は自分の戦い方を見せるだけ。相手が倒しに来るというのなら倒しに来るんじゃないの」と相変わらずの上から目線で話した。
最後は「世界のどこに行っても行くだけで大きな小切手を手に入れる。そういう男に今なっているのが大事。KOがどうかではない。賢く立ち回っているのがこの俺なんだ」などと最後まで「マネー」の話に終始。一方的に喋ってリングを降りた。