「大きな決断をした」滝沢秀明に20年ぶり共演の長塚京三が「15歳のころから変わってない」
WOWOW『連続ドラマW 孤高のメス』の完成披露試写会が12日、都内にて行われ、主演の滝沢秀明、共演の仲村トオル、工藤阿須加、山本美月、石丸幹二、長塚京三と、内片輝監督が登壇した。
同作は現役の医師・大鐘稔彦によるベストセラー小説をもとにした骨太な医療ドラマ。臓器移植がタブーとされていた1980年代を舞台に、腐敗した医療体制の中で自らの信念を貫き、患者と向き合い続ける医師・当麻鉄彦を滝沢が演じる。
自身が演じる当麻について滝沢は「自分の信念を持っていて、どんな状況に置かれてもブレずに前に進んでいく。男が見てもかっこいい人。当麻と出会えてよかったと思っています」と語り、司会から自身と重なる部分もあるのでは、と質問されると「自分がやりたいことや求められているもの…いろいろあると思いますが、当麻のように自分の思いは大事にしていかなければ、と思います。当麻から刺激を受けて、大きな男になりたいなと思いました」と前を見据えた後に苦笑しながら「身長は小さいんだけどね(笑)」と付け加え、会場の笑いと喝采を浴びた。
今年いっぱいでの芸能界引退を表明している滝沢。長きにわたって俳優としても活躍してきたが今回、仲村とは初共演、長塚とは20年ぶりの共演となる。
滝沢との初共演について仲村は「一言でいうとしなやかな人、という印象でした。若いころから日の当たる王道のど真ん中を歩いてきた人、と思っていたんですけど、このしなやかさを身につけるまでには何度も転んでは起き上がってきたんだろうと思う。いくつも壁を乗り越えてきたからこその、しなやかな強さなんじゃないかな、と」と、感動的なコメントをしつつ「(石丸と滝沢の)間にいると、ここにいていいのか? 歌って踊れるのか、ミュージカルできるのか、オレ? という思いが湧き上がってきます(笑)」と茶目っ気を見せ、会場を爆笑させた。
一方、滝沢が15歳のときに共演して以来という長塚は「滝沢さんは15歳から芸風が変わらない。これはいい意味でね。台本を信じて、深く静かに己を秘めるという、そういう己の持ち味、芸風というものを15歳ですでに把握していたんだろうと思います。20年前に保護者のような役でご一緒しましたが、ますますクールさに磨きがかかり“歩く孤高のメス”とでもいいますか…」と、作品タイトルに掛けて称賛。「保護者のおじさんは、立派になってくれてうれしいです」と滝沢に言葉をかけ、滝沢も照れつつ「大人の役者さんとご一緒させていただいた初めての現場で、長塚さんからも芝居とは、ということを教わりました」と振り返った。
また、この日は毎年恒例の「今年の漢字」が発表されたことにちなみ、滝沢に「今年の漢字」は何かと質問。滝沢は「今回、僕は大きな決断をしました。皆さんとのさよならではなく、行ってきますという意味を込めて“行”としたいと思います」と回答。「大きな男になって…体は無理ですけど(笑)人として、大きくなって皆さんの期待に応えたいと思っています」と力強く語り、声援と拍手が会場に響いた。
「連続ドラマW 孤高のメス」は2019年1月13日から、WOWOWプライムで放送開始。