【インタビュー】天龍源一郎が教える“腹いっぱいの人生”に必要なこと
「“腹いっぱいのプロレス人生”という言葉に表れているように、俺はやり尽くした。」
ありがたいことに家族と過ごす時間も増えたので、女房とは車を運転して旅行に行ったりしています。現役時代はそんなことできなかったから楽しいですよ。どんな気分かって? そりゃ、良い亭主だなぁって自画自賛ですよ。ハハハハハ。
――プロレスに未練はない?
それはね、中途半端にやっていたやつが思うことなんですよ。“腹いっぱいのプロレス人生”という言葉に表れているように、俺はやり尽くした。そういう気持ちは一切ないんですよ。
――愚問でした。ちなみに、天龍さんは現在プロレスに対してどれぐらい関心度があるものなのでしょう?
現役時代を100としたら20くらいかな。 プロレスをしていなければ、現場にも足を運んでないからね。身を引いた俺が、何かを言う立場ではないと思っているんですよ。それにプロレスの形が多種多様になってきている今、お客さんが引っ張っていくものに、より変わってきているとは思っています。
――天龍さんのような生き方に憧れる人は、僕を含めたくさんいると思います。腹いっぱいの人生を送るには、何が大切でしょうか?
俺なんかに憧れちゃいけませんよ(笑)。ただ、人生を少しだけ長く生きている者から何かアドバイスを言わしてもらえるなら、覚悟や信念が大事だと思います。俺自身、相撲からプロレスに転向したときは、まったくうまくいかなかった。だから、開き直ったんですよ。変に小手先だけでやっても仕方がないから、自分のペースで自分で稼ぐしかないって。でも、それだけじゃやっていけなかったでしょうね。やっぱり自分が頑張れたのは、家族の存在が大きかったと思います。俺がプロレスをやっていたもんだから、娘は学校で同級生から悪口をはじめ、いろいろ言われていたみたいでね。そのときに、「自分に嘘をついちゃいけない」って決めたんですよ。そういう信頼関係があるから、今でも娘とは仲良くさせてもらってます(笑)。
――天龍さんの生き方は、決して一人では成し遂げられるものではなかったわけですね。
その通りだと思います。信念を曲げないというのは、見方を変えたら自分勝手なだけですよ。ですから、よく女房に「あなたは自己満足なだけ」って手厳しいことを言われる(苦笑)。でも、一人だったら気が付かないんですよ。心を許せる仲間でも、恋人でも、家族でもいい。あるべき覚悟や信念を矯正してくれる身近な存在を大事にすること。一人で頑張りすぎないでほしいと言いたいですね。
(取材・文 我妻弘崇)
天龍 源一郎
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