【インタビュー】登坂広臣×中条あやみが語る、フィンランドで紡いだ “余命一年の恋”の舞台裏!

撮影・上岸卓史 ヘアメイク:横山雷志郎(Yolken) スタイリスト:maiko
 100万円で期間限定の恋人になる、という美雪の突飛な契約に戸惑いながらも、2人の時間を心から楽しもうとする美雪に、しだいに心引かれていく悠輔。しかしついに“秘密”が明かされ…。

中条「完成作を見たら、登坂さんと撮影していないシーンが思ったより多くて、美雪の知らない悠輔の姿が新鮮でした。日本でもフィンランドでも、たくさん走っていましたね!」

登坂「走りました(笑)。けっこう大変だったんですよ、特にフィンランドでのシーンは」

中条「あと橋の上で“うわーっ!”って叫んだりしていましたよね! あれは監督のアイデアですか?」

登坂「そう。あれは監督から(笑)」

中条「だと思いました(笑)。アドリブかな、でも登坂さんはこういうアドリブをしなさそうだし…と思って」

登坂「確かに(笑)。でも本当に、美雪と悠輔がそれぞれの家族といる場面が、すごく印象的でした。もちろん2人の恋愛が主軸ではあるんだけど、その2人を取り巻く家族や親しい人との絆もきちんと描かれているのがいいなと思いました。僕は、美雪とお母さんのシーンがけっこうグッときました」

中条「私も悠輔と妹弟たちとのシーンがすごく好きでした」

登坂「今回、当然2人で撮影することが多かったんですけど、2人でいるシーン以外の撮影は別々なので、家族といるときなどのお互いのパーソナルが見える表情は完成したときに初めて見たので余計に印象的だったんです。この場面、美雪の気持ちを作るの大変だったろうなとか、いろいろ発見があったので。美雪って演じるのがすごく難しいキャラクターだと思うんです。病気を抱えていたり、100万円を払って恋人になってもらおうとしたり。でも勇気を振り絞った美雪の行動で物語が動いていき、僕はそこに巻き込まれていく立場だったので、中条さんが監督と打ち合わせをしている姿なども横で見ていて、大変だろうな、と思っていました」

中条「大変でした(笑)。でも以前に『きっと、星のせいじゃない』という洋画を見たことがあって、何となく美雪と状況が近いなと思ったんです。そうしたら監督から“『きっと、星のせいじゃない』という映画を見ておいてください”と言われて(笑)。その作品はとても参考になりました。まあ、美雪はちょっと…というか、かなり個性的なんですけど(笑)。これは監督ならではのイメージが生かされたキャラクターだったと思います」

登坂「僕もそう思う(笑)」

中条「逆に悠輔は登坂さんのイメージも大きく生かされていましたね。最初、台本には悠輔が美雪に対してけっこう強い口調で接している姿が書かれていたけど、登坂さんが“悠輔だったら美雪に対してこんなふうに言わないと思う”とおっしゃって。脚本に書かれていることにプラスして、自分のアイデアや思いも、そのつど監督に相談していて、さすがプロだな、と。悠輔のキャラクターが優しくなったのは登坂さんのおかげですね(笑)」
登坂「絶賛“いい人キャンペーン”中だから(笑)」

中条「私も、その悠輔のほうが好きだなと思えたので助かりました!」