シソンヌじろうと大九明子監督に聞く、映画『美人が婚活してみたら』婚活も映画作りも“共働作業”が成功のカギ!?
監督・大九明子×脚本・じろう(シソンヌ)インタビュー
“婚活”の現実を描いて大きな共感と反響を得た、とあるアラ子のWEBコミックを『勝手にふるえてろ』の大九明子監督が黒川芽以、臼田あさ美、中村倫也、田中圭といった豪華キャストをそろえて映画化。ところが、本作で映画の脚本に初挑戦したお笑いコンビ・シソンヌのじろうが、一度は降板を願い出るという衝撃の事態に…!? 婚活に負けるとも劣らぬハードな映画作りを乗り越えた2人が、その舞台裏を語る!
大九明子監督、じろう(シソンヌ)(撮影・蔦野裕)
誰もがうらやむ美女なのに恋愛相手が既婚者ばかり。不毛な恋愛に疲れ果て婚活を始めるも、出会う相手も自分の気持ちも一筋縄ではいかなくて…。そんな30代婚活女性のリアルを描く本作。実はじろうの脚本がかなり難航したとか。
じろう「昨年の11月末ごろ、最初にこのお話を頂いたんですが、まずお断りさせていただきました(笑)。映画の脚本なんて書いたことが無かったし、スケジュール的にもきつかったので。でも後日、事務所から改めて言われ原作がある作品だということを聞き、それなら原作をなぞればいいと、すごく軽い気持ちで引き受けたんです。で、なんとなくなぞったものを監督に持っていったら“こういうことではないです”と。そのときに、これはまずい仕事を引き受けたなと思いましたね。で、そこから全然、書けなくなってしまって。自分の中でどんどん不満要素が溜まっていってしまったんです。原作があるとはいえ結局は自分で書かなきゃいけないじゃん、原作があるのに原作通りに書いちゃいけないってどういうことだ!って(笑)。1度、品川の喫茶店で打ち合わせする予定をキャンセルさせていただいたことがあったじゃないですか」
大九明子監督(以下:監督)「そんなことありましたっけ」
じ「あれは当日の朝に“すみません、書けていないので後日にしてください”とプロデューサーさんにお願いしたんです。皆さんが来るまでまだ時間があったんですけど、そのときにはもう僕はもう品川で時間をつぶしていたんです」
監督「品川までは来てたんですね(笑)」
じろう「1度、店にも行ったんです。僕の予定では、打ち合わせの時間までに書き終わっているつもりだったんですが書けなくて、これはもうブッチするしかない、と。それで後日…どこででしたっけ、僕が土下座したの?」
監督「吉本さんの本社でしたね」
じろう「あれも、その日までに書こうと思っていたんですけど結局書けなくて。これはもう降りるしかないと思ってプロデューサーさんに“降ろさせてください”と頼んだんですけど“降りるのだけは絶対に無いです”と言われて、監督に土下座したんです。監督からも“ダメです”と言われ、完全に逃げ道が絶たれて、僕にはもう何も残されていない、もう書くしか生き残る道はないんだと思い、必死で書いたんです」
監督「やっとすべてが時系列でつながりました(笑)。そういえば、今日の打ち合わせが無くなりました、と言われたことがありました。そういう状況とは知りませんでしたが。私の方には12月に打診が来て、スケジュールがタイトだけど大丈夫だろうかと思ったんですが、シソンヌが大好きだったのでじろうさんとご一緒できるならぜひ、とお返事したんです。だから、尊敬するシソンヌのじろうさんに失礼なことを言うはずはないのですが(笑)、最初に頂いた脚本がエピソードを羅列したような感じだったので、私はプロットだと思い“これは違います”と言ったんだと思います。それで、どんな映画にしたいのかをお話して、黒川芽以さんが演じるタカコと臼田あさ美さんが演じるケイコという女同士のシーンを入れてほしいとか、タカコが寿司を手で食べるのも男の影響だったと気づいて自分を取り戻す姿を書いてほしいというようなことをお願いしたんですが…どうやら今、話を聞いた感じだとそこで筆が止まってしまったんですね。こっちはお願いしたいことをし終えて、後はワクワクしながら待っていました(笑)」
じろう「僕は本気で降りようとしていました。“今から降りられませんか”“無理です”というプロデューサーさんとの履歴もケータイに残っています」
じろう「昨年の11月末ごろ、最初にこのお話を頂いたんですが、まずお断りさせていただきました(笑)。映画の脚本なんて書いたことが無かったし、スケジュール的にもきつかったので。でも後日、事務所から改めて言われ原作がある作品だということを聞き、それなら原作をなぞればいいと、すごく軽い気持ちで引き受けたんです。で、なんとなくなぞったものを監督に持っていったら“こういうことではないです”と。そのときに、これはまずい仕事を引き受けたなと思いましたね。で、そこから全然、書けなくなってしまって。自分の中でどんどん不満要素が溜まっていってしまったんです。原作があるとはいえ結局は自分で書かなきゃいけないじゃん、原作があるのに原作通りに書いちゃいけないってどういうことだ!って(笑)。1度、品川の喫茶店で打ち合わせする予定をキャンセルさせていただいたことがあったじゃないですか」
大九明子監督(以下:監督)「そんなことありましたっけ」
じ「あれは当日の朝に“すみません、書けていないので後日にしてください”とプロデューサーさんにお願いしたんです。皆さんが来るまでまだ時間があったんですけど、そのときにはもう僕はもう品川で時間をつぶしていたんです」
監督「品川までは来てたんですね(笑)」
じろう「1度、店にも行ったんです。僕の予定では、打ち合わせの時間までに書き終わっているつもりだったんですが書けなくて、これはもうブッチするしかない、と。それで後日…どこででしたっけ、僕が土下座したの?」
監督「吉本さんの本社でしたね」
じろう「あれも、その日までに書こうと思っていたんですけど結局書けなくて。これはもう降りるしかないと思ってプロデューサーさんに“降ろさせてください”と頼んだんですけど“降りるのだけは絶対に無いです”と言われて、監督に土下座したんです。監督からも“ダメです”と言われ、完全に逃げ道が絶たれて、僕にはもう何も残されていない、もう書くしか生き残る道はないんだと思い、必死で書いたんです」
監督「やっとすべてが時系列でつながりました(笑)。そういえば、今日の打ち合わせが無くなりました、と言われたことがありました。そういう状況とは知りませんでしたが。私の方には12月に打診が来て、スケジュールがタイトだけど大丈夫だろうかと思ったんですが、シソンヌが大好きだったのでじろうさんとご一緒できるならぜひ、とお返事したんです。だから、尊敬するシソンヌのじろうさんに失礼なことを言うはずはないのですが(笑)、最初に頂いた脚本がエピソードを羅列したような感じだったので、私はプロットだと思い“これは違います”と言ったんだと思います。それで、どんな映画にしたいのかをお話して、黒川芽以さんが演じるタカコと臼田あさ美さんが演じるケイコという女同士のシーンを入れてほしいとか、タカコが寿司を手で食べるのも男の影響だったと気づいて自分を取り戻す姿を書いてほしいというようなことをお願いしたんですが…どうやら今、話を聞いた感じだとそこで筆が止まってしまったんですね。こっちはお願いしたいことをし終えて、後はワクワクしながら待っていました(笑)」
じろう「僕は本気で降りようとしていました。“今から降りられませんか”“無理です”というプロデューサーさんとの履歴もケータイに残っています」