シソンヌじろうと大九明子監督に聞く、映画『美人が婚活してみたら』婚活も映画作りも“共働作業”が成功のカギ!?  


 そんな2人は次回作でもタッグを組むことに。



監督「『甘いお酒でうがい』という、じろうさんが川嶋佳子という40代の女性になりきって書いている小説があるんですが、それをじろうさんの脚本で映画化したんです」

じろう「この作品のあとに決まったんですよね。たぶんよしもとが“あいつら簡単にだませる”と思ったんでしょう(笑)」

監督「この作品では私は、現場での変更や編集は別として、じろうさんが書いた脚本自体には一切手は入れてません。今回、かなり共働作業だったので次は1文字も助けないぞ、と(笑)。何より、次にタッグを組むならこれと惚れ込んだ作品でしたし。じろう「こっちの作品は締め切りもきちんと守って書きましたもんね。今回よりも『甘い—』のほうが楽でした」

監督「やはり原作者ですからね。私は、佳子役もじろうさんでいいんじゃないかと思っていましたけど」

じろう「いや、僕が主演では企画が通らなかったと思いますよ(笑)」

 まさかの“降板希望”や“土下座”がありながら、ふたを開けて見ると相性ピッタリだった2人。

じろう「僕、大九監督に対してストレスを感じることがまったくないんです。僕は“人”で仕事をするタイプというか、合わない人とはどれだけお金くれると言われても極力一緒に仕事をしたくないタイプなんですけど、大九監督とはお金もらわなくても一緒に仕事をしたいと思う。でも逆に監督のほうは、どうなんでしょうね。僕が書いたものに妥協してOK出したところとかあるのかなとか、脚本が書けていないときに殺意がわいたかなとか(笑)」

監督「全然思っていないです(笑)。それに脚本にも一切、妥協はしていません。とにかくあの短期間に2人で全力を出そうと必死でしたし、今は共にやり抜いたという感じが大きいです。笑いの好みもすごく似ていて、無理に近づける必要が無いのも、居心地がいいんです。私の一方的な思いかもしれませんが…」

じろう「いえ、相思相愛ですよ! 僕の笑いを使ってくれてる時点で、合うってことですし。何より監督は僕の尻を叩くのが上手いんです(笑)」

監督「自分では叩いたつもりはないんですが(笑)。ただ、私はじろうさんの才能を尊敬していましたから、尻を叩くというよりは、お願いする術を知っていたのかもしれません。だってシソンヌは“日本一”にもなっているんですよ。私だけじゃなくて多くの人が面白いと思っている芸人さんなんです。面白いものが書けないわけがない」

じろう「ほらね(笑)」

(TOKYO HEADLINE・秋吉布由子)
©2018 吉本興業
『美人が婚活してみたら』
STORY:道を歩けば人が振り返るほどの美女タカコ。仕事も順風満帆、愚痴を聞いてくれるケイコという親友もいる。しかし、長く付き合った相手が実は既婚者だったということが3回も続き、気づけば32歳になっていた。不毛な恋愛に疲れ果て「死にたい…」という言葉がこぼれ出たとき、タカコは結婚を決意し婚活サイトに登録。タカコは本気で婚活に励む非モテ系・園木とデートを重ねながらも、シングルズバーで知り合った結婚願望のないバツイチ・イケメン歯科医の矢田部が気になって…。
©2018 吉本興業
監督:大九明子 出演:黒川芽以、臼田あさ美、中村倫也、田中圭他/1時間30分/KATSU-do配給/新宿シネマカリテ他にて全国公開中 公式サイト
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