髙田延彦ロングインタビュー「統括本部長から素顔の髙田延彦へ。その理由と思い」

 元プロレスラーで元総合格闘家、そして現在は俳優、タレントなど幅広いジャンルで活躍中の髙田延彦。そんな髙田が弁護士で元衆議院議員の横粂勝仁氏とともに送るワイドショー番組「髙田横粂の世相談義」がスタートしたのが昨年の4月。かれこれ1年を迎えるのだが、この間、髙田はスポーツはもちろん、政治や社会問題についても率直な意見をずばずば発信してきた。この1年を振り返るとともに、今後について語った。
(撮影・上村彩夏)
世間やファン的には髙田延彦が政治問題を語るというのは意外だった

 1年を振り返って手応えなんかは?

「例えば自分が世の中に不満とか不安を抱くことは誰でもありますよね。それを3人くらいで喋っていたら3人で終わってしまう。それでは何も変わらないから、ああいう場を作って発信することによって、今度は100人、200人と桁違いの人々に届くようになる。 “髙田や横粂って、こんなことを考えて、こういう思考なんだ。ちょっと面白いじゃないか”あるいは的外れなこと言ってんな、でもいいのよ! 密室で完結するよりも、世間に発信することによって、“気づき”を感じてくれたり例えば番組を観てくれた人が、“もっと日本や地球の未来の事を考えないといかんな”と気づき、地球に対する畏敬の念を抱かないと、行動に移されないと手遅れになる!等々そんな気づきの番組で在りたいですね。我々も発信しながら無限に見えていないことに気づいていきたい。あそこに出て行く以上は、いつも以上に世間の出来事やニュースに目を向けるようになった。ただし番組自体は常に肩の力を抜いたスタイルで取り組めればいいなと思っている」

 そもそもこの番組をやろうと思ったきっかけは?

「事務所からやらないかと。いろいろあってツイッターをやめたタイミングだったので、ならばまとめて全部ここ(髙田横粂談義)でやっちまえ!と即答でやらせてもらう事に決めました」

 世間やファン的には髙田さんが政治問題を語るというのは意外だったと思う。これはやはりライフワーク的にやられている「髙田式体育教室ダイヤモンドキッズカレッジ(DKC)」という子供向けのイベントで子供たちと接することで、日本の将来について、より考えるようになったから?

「話していても悲しくなりますが、北極の氷が温暖化でバンバン崩れて、溶けてゆく中でペンギンやシロクマ、セイウチなどの生息地が日々刻々と消滅しているのが現実ですよ。人間生活の責任で住むところがなくなっている。あそこの動物たちに起こっていることは対岸の火事ではないです。あれは我々人間に対する警鐘じゃないですか? これだけ高度に科学が進歩している中で、温暖化の原因によるものと証明されている。なのにトランプ大統領はパリ協定を離脱すると言い出す始末。足並みを揃えなきゃいけない時にああいうことをする。アメリカファーストもいいけど、地球あってのアメリカだという物事のルーツを忘れてしまっているのか? 目を背けている。なぜ幼稚園の子にも分かりそうな答えを見つめて実行しないのか。未来の子供や孫に安心して長く地球で暮らしてもらおうというタスキを渡す気持ちはないんだろうね。トランプだけじゃないけどさ。こういう姿勢も今の政治不信にもつながっているんだと思う。

 その一端をみても、すごく矛盾点と不安点が多い。政治や経済はよく分からないけど、環境問題は地球の未来、そして日々の生活と隣り合わせだから、そういうテーマに関するニュースが流れていると前のめりに聞く態勢になるし、新聞で報道されていたらガツンと目に入って来る。DKCでの子供とのふれあいがそういう問題に興味を抱かせるきっかけの一つであるのは事実ですね」
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