人、家、車がつながって進化する「EQ House」[Part.1]

【写真左】メルセデス・ベンツ、初の電気自動車「メルセデス・ベンツ EQC」(展示終了)【写真右】EQ POWER(プラグインハイブリッド)モデルの「GLC 350 e 4MATIC Coupe Sports」

メルセデスの「CASE戦略」とEQブランドモデルに注目


自動車社会の新たなステージを示すキーワード「CASE」

 世界で初めて自動車を誕生させて以来、常に自動車の進化をリードしてきたメルセデス・ベンツ。そのメルセデス(ドイツ・ダイムラー社)が2016年に中長期戦略として提唱したのが「CASE」だ。CASEとは、Connected=コネクト、Autonomous=自動運転、Shared & Services=シェアおよびサービス、Electric=電動化の頭文字を組み合わせたもので、今では次世代の自動車社会の概念を変える言葉として認識されている。

 メルセデスでは、そのCASE戦略に基づくサービスやシステムを次々と展開中。「コネクト」としては、スマホから車にアクセスできたり、緊急時に自動でコールセンターとつながるなど、インターネットを活用したサービス「メルセデス・ミー・コネクト」がすでに多くのユーザーに利用されている。「自動運転」としては、車間距離や車線維持、自動ブレーキや自動駐車など、ドライバーの負担を軽減する多彩な安全運転支援システムが、幅広いクラスに導入されている。「シェアおよびサービス」としてはメルセデス・ベンツやスマートの購入者向けの「シェアカー・プラス」の他、気軽にメルセデスを利用できる取り組み「Tap! Mercedes!」なども展開し、オーナー以外にも好評を得ている。

 そして注目の「電動化」として、新たなブランド「EQ」を日本でも本格展開。「EQ」は“エレクトリック・インテリジェンス”を意味し、今後拡充されるプラグインハイブリッドや電気自動車そのものに加え、電動化に伴う新技術やインフラ、関連するサービスすべてを包括するブランドの名称となっている。

次世代の車の電動化は、燃費や環境に加え走りも追求

 電気自動車(EV)や燃料電池車(F-CELL)によってゼロ・エミッションに取り組み、プラグインハイブリッド(PHV)によってパフォーマンスと環境性の両立を実現。電動化によって、より環境に適した自動車社会を実現する。メルセデス・ベンツの電動化は、そんな近未来を見せてくれる。
 EQ Houseで3月18日まで参考展示されていたのが、メルセデス・ベンツ初の電気自動車となる「メルセデス・ベンツ EQC」。前後に非同期のモーターが1つずつ搭載されており、そのパフォーマンスはV8ターボのガソリン車並みを誇る。さらに1回の充電で400kmの航続距離が可能というパワフルな電気自動車だ。日本でのリリースは未発表。

 そして現在、展示されているのが】EQ POWER(プラグインハイブリッド)モデル)の「GLC 350 e 4MATIC Coupé Sports」。エンジンと高出力モーターを搭載したパワフルな動力性能に加え、高出力モーターのブースト機能により途切れのない強力な加速を実現した革新的なSUVとなっている。ハイブリッド車というと燃費の良さを求められがちだが、メルセデス・ベンツでは燃費の良さだけでなく、トルクを出しやすいというモーターの特性を生かしたハイブリッド車の“パワー”も重視している。実はEQブランドに属するF1カーにおいても、燃費を追求し小さなエンジンで高いパフォーマンスを実現させてきた経験を持つメルセデス。今後、いろいろな車種にEQモデルが加わることで、より自分の求める走りに応えてくれる車を選ぶことができるはず。

【メルセデス ミー 東京 (六本木)】港区六本木7丁目3番10号 https://www.mercedesme.jp/
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