佐藤アツヒロ、最新主演舞台で「心の汗、かいています」
同日、初演公演前に通し稽古が公開され、佐藤をはじめ中山祐一朗、山岸門人、陰山泰、そして新納慎也の出演キャスト全員と、鈴木が取材に対応。
11年ぶりの上演について、鈴木は「もう一度やりたかったんです。僕がこれを書いたのが45(歳)ぐらいで、アツヒロの年齢がだいぶ近くなってきたので、もう一度やるのにちょうどいいと思った」。
佐藤は「この作品というかスズカツさんの作品は、オーバーに表現しなくても物語が進んでいく会話劇であり空間でもあります。そこに居られる自分がすごく幸せだと思っています」。
初演では若手の画家という役どころだったが……。
「そうですね、中年の画家ですね(笑)」と佐藤。「まあでも、若手でも中年でも、この作品のテーマは、どう生きていくか、どう生きるか、なぜ生きるかっていうこと。それを主人公のオガワがどう切り開いていくか。そこは、20代でも40代でも、50代でも考えるテーマかなと思います」と続けた。
他キャラクターは、主人公の家に転がり込んできたギャンブラーの同居人クロエ(新納)、画商のナナシ(中山)、マネージャーで友人のムメイ(山岸)、そしてナカハラと、それぞれがミステリアス。「腕がある役者がそろった」と佐藤。
誰がキーマンかという質問に、佐藤は「女優さんはいないけれど、相手役というと新納のクロエだといえます」。新納は「……恋愛はないですよ、残念ながら(笑)。ただ2人で居残り練習をしなきゃいけないぐらい2人のシーンが大変でした」。
佐藤と新納は本作が初共演だが、「仲良くなりました。性格とか価値観とか結構似ていて、びっくりしました」と佐藤。新納は「アツヒロ君から結構早い段階で昔から友達だった気がするねって言っていただいて。僕は、昔から光GENJIを見ていたのでお友達でしたけど」と、笑った。
初日公演を控え、「汗はかかないんですけど、心の汗はかいています」と、佐藤。「スズカツワールド、新演劇といえるような新しい空間になっていますので、ぜひ劇場まで遊びに来てください」と呼びかけていた。
21日まで同所で。22日には大阪のサンケイホールブリーゼで公演がある。